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JKビジネス、どんな店が摘発される?添い寝カフェに現役JKはいるのか、潜入してみた

文=板垣大樹/フリーライター
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「Getty Images」より

 東京・秋葉原を中心に15年ほど前から、メイド喫茶などに代わる業態として「JKリフレ」が人気を集め始めた。制服を着た女子高校生(JK)が、密着したサービスを行う「JKビジネス」のひとつだ。それがここ数年は、狭い個室で添い寝ができる「添い寝カフェ」など、さまざまな形態のJKビジネスへと広まってきている。

 サービス内容を細かく知らなくても、なんとなく想像ができる店舗も少なくないが、こういったJKビジネスは違法とされないのだろうか。

 結論から言うと、18歳未満が接客するうえで、「個室で体が触れる行為」「個室で下着等を見せるなどの行為」は違法性がある。各自治体の青少年保護育成条例によって、さらに細かく規定されている場合もあるが、大雑把な規程しかない自治体もある。

 ちなみに、青少年保護育成条例に、JKビジネスに対する制約を加えたのが早かったのは神奈川県だ。そこで、県民局次世代育成部青少年課に、JKビジネスに関する見解を聞いた。

「神奈川県でJKビジネスを対象とした条例が施行されたのは、2011年4月1日と比較的早いですね。取り締まりのポイントとなるのは、個室で体を密着させたり、下着等が見えるサービスを行っていないかどうかです。もちろん、そのようなサービスを行う店では、18歳未満を雇うことも、お客として入れるのもNGです。

 こういった規程を踏まえて立ち入り調査が行われ、指定を受けたあとでも同様の営業を続けている場合は摘発という流れになります。たとえば添い寝カフェについては、禁止規程のなかに具体的な行為として『添い寝』が明記されているわけではないので、『添い寝』そのものがNGというわけではなく、体が密着するほど狭い個室であったり、オプション行為で『ハグ』などがある場合は、指定対象となる可能性もあります。そのため、それぞれの営業所に立ち入り調査をして、個別に判断することになります。

 ただ、個人で認識が変わるような判断の難しい場合もあるため、条例違反の疑いのある営業所に関しては、恣意的に決定するのではなく、児童福祉審議会という外部の有識者会議でじっくりと審議したうえで指定することになります」(神奈川県県民局次世代育成部青少年課)

添い寝カフェに潜入してみた

 JKビジネスが拡大したのは、“女子高生によるサービス業”に対応する条例が定められていなかったことが大きく関係しているようだ。

 繁華街でJKリフレと呼ばれるリフレクソロジーが流行した05、06年当時は、本物の女子高生をスタッフとして雇っていても、労働基準法に抵触していない限り違法性はなかった。いわば普通のアルバイトと同じ感覚で女子高生たちは働いていた。

 それが児童買春などの犯罪の温床として問題視され始めた。実際に、JKビジネスに関しては、労働基準法違反以外にも児童福祉法違反や児童ポルノ禁止法違反で摘発を受けた例も多い。

 その後、各自治体が条例によって取り締まりを強化し始めたことでJKビジネスを行うサービスは少なくなったが、似たようなサービスを行う業者は後を絶たない。特に東京都に関していえば、17年12月に「東京都青少年の健全な育成に関する条例」(いわゆる青少年保護育成条例)が改正されるまでは堂々と現役女子高生によるサービスを謳う店舗があった。店舗によっては、その後も常連客などのために引き続き女子高生を雇っている可能性もある。

 添い寝カフェで現役の女子高校生が働いているのか、実態を調べるために取材を申し込んだが、インターネットで出てくる店舗の多くは電話番号がつながらなかったり、つながったとしても取材を拒否するところが多かった。そこで、実際に東京都内にある添い寝カフェに潜入してみた。

 その添い寝カフェは、30分4000円が基本となっており、個室で水着や制服姿の女の子と横になり、おしゃべりをしたり、軽く昼寝をして過ごす。オプションで、肩もみなどのマッサージや、腕枕、ハグを選択する客も多いという。同店では、店外でデートするコースもあり、そちらは30分5000円からとなっている。店員の女の子に聞くと、同店ではJK風の制服を着ていても、働いているのは全員18歳以上だが、同業の他店舗には18歳未満もいるようだと明かす。個室で客と2人きりになることに怖さはないのかと聞くと、「たまに体に触られることもあるけど、ほとんどのお客さんは優しい」と答え、性被害などの話も聞かないという。

 添い寝するだけで肉体関係のない友人=添い寝フレンドを指す「ソフレ」という言葉が一時期話題になったが、添い寝はサービス業としてすっかり定着した感がある。だが、女子高校生たちが気軽にバイトする場として望ましいとはいえないのではないだろうか。

(文=板垣大樹/フリーライター)

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