中国の電子商取引(EC)最大手である阿里巴巴集団(アリババグループ)が、同社が運営するCtoC(個人間取引)を中心としたECサイト「淘宝(タオバオ)」に出品されていた、違反商品の一部を公開した。
7月6日付「億邦動力網」などによると、ルール違反やモールの秩序を乱したとして同サイトから削除された商品は234万点に達するが、なかでも選りすぐりの珍品が以下の8品目だ。
(1)配車アプリ登録代行
中国の配車アプリ「滴滴出行」については、ドライバーが客に対してわいせつ行為をする事件が多発したほか、殺害事件まで発生している。問題を起こしたドライバーはアカウントを削除されるが、このサービスを利用すれば、そうしたいわくつきのドライバーでも復活できてしまう。
(2)破局保険
加入から1年以内に恋人と別れたら、掛け金の2倍の保険金が支払われるというサービスだ。しかし、加入者が「別れた」と嘘をついたとしても確かめるのは難しいだろう。そもそも、このサービス自体が資金集めのための詐欺の可能性が高いと考えられる。
(3)カス男判定
インスタントメッセンジャー「QQ」や中国版LINE「微信(WeChat)」の履歴から、男が依頼者である彼女に対して忠誠心があるかどうかを鑑定してくれるサービス。
(4)人の合成皮膚のマスク
バラエティグッズだが、運営側は、犯罪に利用される可能性があると危惧したようだ。過剰な反応にも思えるが、中国でも地域によってはテロがたびたび起こっているので、それを念頭に置いた対応かもしれない。
(5)罵詈雑言代行サービス
恨みのある人への報復に利用されるというが、価格は破格の0.01元(約0.15円)。いかにも胡散臭い。
(6)「足の皮」や「新鮮な大便」など
足の皮はちょっとしたブームになったというが、いったいどういう人が、どのような目的で買うのかは謎だ。
(7)レンタル彼氏・彼女
旧正月に帰省する際、親を安心させるためによく利用されるというが、運営側は強姦などの性犯罪に発展することを危惧。
(8)脳残片
「脳残」は白痴の意味で、人を罵る言葉。「片」は、ここでは錠剤の意味。サプリメントのパロディで、実際には果糖でつくられているという。中国人にしかわからないブラックユーモア。