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「前原くんの政治生命もこれで終わりだ」…枝野新党、結成の裏で民進党内から恨み節

文=長井雄一朗/ライター

「日本の国民生活は『一億総中流』といわれた時代から、格差が拡大し、貧困が増大し、そのことによって社会が分断され、『世界一安全』といわれていた治安にまで、『お互いさま』という言葉に象徴されていた人と人とのつながりがどんどん壊れてしまっています。

 近代国家の大前提である立憲主義が破壊され、法の支配すら脅かされています。みんなで議論し、納得して物事を進めていくという民主主義がおろそかにされています。『共謀罪』に象徴されるように、自由な社会にもさまざまな危機が迫っています。

 こうした状況を変えていく責任、役割を果たしていかなければならない。そして、安心できる立憲主義や法の支配、民主主義や自由、その中で社会の構成員がお互いに支え合い、お互いに認めあう、そんな社会をつくっていかなければなりません。

 そんな思いで私は24年、国会で仕事をしてきました。民主党から民進党へという流れの中で、志を同じくする多くのみなさんと議論し、目指すべき社会像、理念、政策を積み重ねてまいりました。

 今般の総選挙を前にして、さまざまな提起がなされ、動きがあり、結論として残念ながら、希望の党の理念や政策は私たちが積み重ねてきました、私たちの目指す理念や政策の方向性とは異なるものだと判断をせざるを得ません。政治家にとって、理念や政策は何物にも代え難い、譲ってはならない筋です。

 そして、これまでこの総選挙を目指して、地域の中で準備を進めてきた多くの仲間が今回、どうしても選挙に出るなら無所属での出馬、あるいは残念ながら、私から見れば理念や政策が私たちとは異なる政党からの出馬を余儀なくされています。

 さまざまなプロセスの中で、いろんな批判をいただきながらも、私たちの目指すべきあり方、理念や政策の方向性について、期待して応援してくれたみなさん、『期待をしたい』という思いを抱きながら見守ってきたみなさんにとって、選択肢がないという状況になってしまっています。この間、多くの国民のみなさんから『枝野が立て』『その選択肢をつくれ』という激励をいただきました。

 選挙に備えてきたのに、残念ながら『このままでは戦えない』『共につくり上げてきた理念、政策を掲げて戦いたい』、そうした仲間の期待の声もいただいた。私はこうした声に応え、これまで民主党から民進党へ積み重ねてきた理念と政策の方向性をさらにブラッシュアップしながら、国民に訴え、国民の声を受け止める、そんな立憲民主党を結成することを決意した次第です。

 この場を借りて、多くのみなさんに立憲民主党で共に衆院選を戦うことを呼びかけさせていただきます。選挙はもう間もなくです。残された時間は多くありませんが、私たちは国民に自信を持って政策と理念を訴えて、期待に応えていく覚悟です。国民の理解と支援をお願いします」

「前原代表は“魔女”に魔法をかけられた」

 この後、記者との質疑応答に入った。

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