先日閉幕した平昌五輪で、日本は過去最多となる13個のメダルを獲得した。これに対して麻生太郎財務相は2月27日の会見で次のようにコメントした。
「どこにカネをかけたかと言ったら、コーチにかけたんだろ。選手にカネかけるより、コーチにカネかけたわけだよ。(そこをみんなは)一番無視する。だから(銅メダルを獲得した)カーリングもいきなり監督は外国人だろ。どうして、そういうの書かないんだろうね」
するとこの発言がインターネット上で物議を醸すことに。世田谷区議会議員の上川あや氏は自身のTwitterで「資金を投入したにせよ、人、一人ひとりが努力を重ねた結晶として成し遂げた成果。どうしてこういう下衆な物言いができるのか…」と麻生氏を責める。そしてジャーナリストでコラムニストの北丸雄二氏もTwitterで「そりゃそうだが、どうしてこうも下卑た物言いになるのかなあ」と苦言。
一般人からもインターネット上で「なんとまあ、五輪と金メダルはカネで買いましたってことね」「言うこと最低だね、金の力でメダル取っただってさ」「結果としてはそうだが、このタイミングで好成績も金次第みたいなこと言う必要ないでしょ」「なんか感動も何もなくなるような言い方」など批判の声があがっている。
一方で、「何も間違っていない」「正論」などと麻生氏の発言を評価する声も上がってる。たとえば米山隆一・新潟県知事は自身のTwitterで「おっしゃる通りです。国籍と無関係に、適切に遇した良い指導者から良い指導を受ける事は、多くの分野に共通する上達の秘訣で、その為には一定の選択と集中も必要です」とコメントしている。
これまでにも多くの失言をしてきた麻生氏。2017年8月には「ヒトラーはいくら動機が正しくても駄目だ」と発言したことが、部分的にユダヤ人虐殺を擁護したように聞こえるとして「議員辞職レベルの失言」と大炎上した。16年6月には国民の個人金融資産が膨大であると前置きし、「90になって老後が心配とか訳のわからないことを言っている人がいる」「いつまで生きてるつもりだよ」とコメントして批判の声が上がる事態に。
また成人式に出席して新成人に言葉を送った際に、「高校生くらいから隠れて(タバコを)吸ったり(お酒を)飲んだりはできます」と発言したうえで、罪を犯して名前が公表されるかされないかが成人と未成年の違いと説いたことも物議を醸した。
コメントが問題視されることが多い麻生氏。今回の言葉もさらに大きな反響が起こっていくかもしれない。
(文=編集部)