「アスク」ブランドの保育園をグループで運営する、業界最大手のJPホールディングス(HD)。同社社長・荻田和宏氏の“痴態写真”が保育園業界で出回っている。また、社内でのセクシャルハラスメント、パワーハラスメントの実態を証言する関係者も複数出てきた。社長としての品格、適格性が疑われるとの指摘が出始めており、同社の経営は混迷を深めている。
約2年前に行われたJPHDの社員旅行の二次会。荻田氏は、カラオケルームで2人の女性を膝の上に乗せて抱きかかえ、職員の体を撫で回し、ご満悦な様子だ。荻田氏だけでなく女性たちも酒に酔っていたとはいえ、さすがにやりすぎではないかと、参加していた職員は顔を歪めるしかなかった。
この写真は2015年11月に行われたJPHD社員旅行での様子だ。場所は千葉県鴨川。一次会は穏やかに終了し、二次会は有志でカラオケとなったが、その途中で荻田氏が乱入し、写真のように職員の女性2人を抱きかかえて、お触り放題のセクハラ三昧を働いたという。
こうした痴態は酒席の上だけのことなのだろうか。複数のJPHD関係者にあたってみると、実はこうしたセクハラ三昧の痴態は常態化していたという。
「女性職員と話すときは、肩や腰に手を回しながら話すのが癖」
「飲み会で、女性に寄って行き、後ろからガバッと抱きついて、胸を揉むというのはよくある光景」
「多くの女性職員はセクハラを嫌がっていましたが、この会社でやっていくには荻田さんの性癖を許容しないとダメなんです」
元職員からはこうした証言が続々と上がってくる。ワンマン社長であるだけに、誰もストップをかけられない。保育園運営を主力とするグループで、このようなセクハラが日常的に行われていたとは、にわかに信じがたい。
さらに悪質なのが、「パワーハラスメントも常態化していた」という指摘だ。
「荻田氏の常務時代に、職員の些細なミスに対して『お前は今から屋上に行って飛び降りて死ね』とどなっているのを見たことがあります」
「『お前殺すぞ』というセリフは日常的に言っていました」
「嫌いな職員は徹底的に言葉で痛めつける。心労で休んでいた課長クラスの職員に、復帰するなり『お前、いつやめんねん』と怒鳴り散らしていました」
言葉の暴力は、度を超えていたようだ。特に荻田氏が社長になった3年前からはパワハラがさらに悪化。約100人いた東京支社のスタッフの多くは嫌気がさしたといい、1年でなんと30人以上が退職したという。上場企業にはあるまじき光景だろう。