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母親である被告は名古屋高等裁判所に控訴し、あらためて2審で量刑が争われる。
三つ子育児という特殊な事案ではあるが、増え続ける子どもの虐待の問題と切り離して考えるべきではないだろう。頼りにできる実家やパートナーの存在、経済的な問題や精神的あるいは肉体的疾患を抱えていないなど条件が整うのは幸せな家庭だ。ひとつでも条件が変わるだけで途端に育児の現場は孤立し、追い詰められる。どうして最悪の事態を招いてしまったのか。どうして誰も彼女を助けられなかったのか。二度と事件を繰り返さないためにも、学び取るべき課題は大きい。
(文=林夏子/ライター)
【参考資料および文献】
「多胎育児家庭の虐待リスクと家庭訪問型支援の効果等に対する調査研究」(一般社団法人日本多胎支援協会)
『うつ病の医学と法学』(中外医学社/村松太郎)
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