2015年5月にSBIモーゲージから社名を変更したアルヒ(東京都港区)。国内最大手の住宅ローン専門金融機関である同社は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する長期固定金利の住宅ローン【フラット35】の契約件数シェアで、6年連続トップの実績(ARUHI調べ)を上げている。
日本銀行が実施したマイナス金利政策を契機に住宅ローンの借り換えが急増する中、アルヒの各店舗にも、借り換えのために訪問する人が相次いでいる。
16年3月1日の借り換え目的の来店予約数は、全店合計で過去最高を記録しており、同日だけでマイナス金利政策開始前の過去3カ月分(15年11月~16年1月)に匹敵する予約数となった。さらに、3月の借換実行は約1330件。これは、前月比の約70倍に相当する数だ。
住宅ローン借り換えの3つのポイントとは?
3月17日、アルヒは都内で「住宅ローン借り換えセミナー」を開き、約30人が参加した。テーマは、同社が銀行代理業者として販売する、住信SBIネット銀行の住宅ローン「MR.住宅ローンREAL」を活用した借り換えの手法についてだ。
登壇した同社のマーケティング担当者は、日銀による景気浮揚策としてマイナス金利が導入されたことや、新発10年国債利回り(長期金利)の推移などに言及した上で、「MR.住宅ローンREAL」の活用法をレクチャーした。
担当者は「比較サイトで調べる限り、『MR.住宅ローンREAL』の金利は相対的に低いといえます」と述べる一方、「住宅ローンを借り換えるポイントは、金利だけではありません」と指摘した。
では、何に着目すべきなのだろうか? 担当者は3つのポイントを挙げた。
第一に、金利が下がり、月々返済額が節約できた分を、こまめに繰上返済すること。月に支払いが5000円分下がれば、ボーナス月返済分を入れて、年間で約10万円を返済原資に計上できる。繰上返済はローンの元金に充当されるため、早くローンを返せるだけでなく、将来にわたる利息軽減効果も期待できる。