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2023.07.03 01:58
2016.08.02 00:12
公認会計士・平林亮子と考える『あなたならどっち?』
銀行預金、実はお金消失で損してる?「預金は安全、投資は損の危険」は間違い?
私は、株式投資にも不動産投資にも興味があり、自ら実践もしています。全体的には利益は出ていますが、株式投資の利益が非課税になるNISA口座の成績は今のところ大幅にマイナスですし(笑)、この先、何十年と続く人生において、株式投資や不動産投資をすることが、個人の資産形成、資産運用の観点から本当に正しい判断といえるのかは、亡くなるそのときまでわかりません。
とはいえ預金は、もう20年近くほぼゼロ金利です。私が生まれた1975年には、銀行の普通預金の年利は2.5%、郵便貯金(普通)は3.8%、郵便定額貯金は7%ありました。本来は、銀行に預けられたお金が銀行を介して企業などに融通され、企業はそのお金でビジネスをして利益を得て銀行に利息を支払い、銀行から預金者に利息が支払われることになります。ゼロ金利が約20年も続いているということは、銀行が果たすべき、一般から預金を集めて、企業などに対してしかるべき融資をするという金融機能を果たせていないということにほかならないでしょう。
マイナス金利によって、それが少しでも変われば良いのですが、あまり期待できないのではないかというのが正直な感想です。
一方、ゼロ金利やマイナス金利の中でも、株価が上昇している優良企業はたくさんありますし、都心の中古不動産は、私の知る限り、ここ数年で「バブルだ」とささやかれるほど価格が上昇しています。
また、世界の人口はまだまだ増加の一途をたどり、世界全体の経済も成長しています。そうした点に目を向けず、預金にしがみついているのだとすれば、大きな損をしてしまう可能性を否定できません。
さらに付け加えるならば、お金が必要なところにお金を託すことで、世の中にさらなる価値がもたらされるようにすることが投資の本質。それによって世の中が成り立ち、発展しているのであれば、投資とはそれだけの意味があるお金の遣い方なのだといえます。
何事にもリスクはある。それぞれのリスクを理解し、自分が負っても良いと思えるリスクはなんなのかを見極めることが大切です。
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表)
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