松崎のり子「誰が貯めに金は成る」
ガス代が3000円安くなるプランも!電気・ガスセット割引はかえって損?夏の光熱費節約術!
文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
水力発電100%の電力を家庭で使えるプランも
価格も大事だが、「自然エネルギーを応援したい」という人もいるだろう。
東電の「アクアエナジー100」は水力発電100%でつくられた電気のプランだ。二酸化炭素(CO2)排出量ゼロ、発電コストである燃料費調整額もかからない。石油などの価格に左右されないエネルギーであり、「電気料金の一部は、水源となる森林の育成など水力発電等の維持・拡大へ活用するために使う」ともうたっている。料金面で安いわけではないが、自らが使うエネルギーをどう選ぶかという一案としては興味深い。
自由競争の名の下に利用者が安さのみを求めると、体力とスケールメリットのある大企業が勝り、中小が淘汰され、次に来るのは大手による市場の寡占、そして高止まりした料金プランというサイクルだ。安さというアメだけに目を奪われていると、つまずくこともある。価格だけではない多様なプランを選択できる未来を期待したいと思う。
(文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト)