新型コロナウイルス感染拡大の影響もあってかQR決済を利用する人もだいぶ増えた。今年の4月調査においては全体で54%の利用率に上っている(インフキュリオン「決済動向2021年4月調査」)が、さらなる普及促進をはかろうと各社は毎月キャンペーンを行っており、最近では特に地方限定のイベントも増えている。そこで今回は各サービスの地域キャンペーンを紹介していきたい。
ただし、7月現在でPayPay、auPAY、d払い以外のサービスでは地域キャンペーンは行われていなかったので、今回は割愛する。
PayPay
PayPayでは7月現在、34自治体が地域キャンペーンに参加している。それも北海道から九州までまんべんなく開催中だ。このキャンペーンは、指定地域内の参加店舗でPayPay払いをすると、10〜30%の還元が受けられるというもの。キャンペーンを行っている地域が生活圏内にあるなら、ちょっと遠出してでも利用したいほどお得だ。
例えば北海道芽室町では対象店舗での支払いで10%が還元される(8月31日まで)。コンビニエンスストアやドラッグストアなどはもちろん、対象店である地元の美容室や飲食店でも還元を受けることが可能だ。
宮城県加美町(8月31日まで)や長野県岡谷市(8月15日まで)、福岡県古賀市(8月31日まで)などでは20%の還元が受けられ、山梨県笛吹市、島根県大田市では30%の還元と、かなりのお得感である。
ちなみに東京でも地域キャンペーンがなされており、北区、東村山市では20%、西東京市は25%、板橋区、日野市では30%(いずれも8月31日まで)の還元が受けられる。ただし、このキャンペーンは加盟店すべてが対象となっているわけではないので、事前に確認が必要。見極める方法は、店頭でのキャンペーンポスターをチェックするというのもあるが、確実なのはアプリでの検索だ。
PayPayアプリには「近くのお店」を探せる項目があり、マップ上に加盟店が表示される機能がある。キャンペーン店舗には「応援」というマークがついていて一目瞭然なので、ぜひアプリでのリサーチを行い、お得な還元を受けてほしい。
auPAY
auPAYでは「たぬきの大恩返し夏」と称して8月31日まで大規模なキャンペーンが張られている。10%還元をうたうこのキャンペーンの対象店にはローソン、サーティワンアイスクリーム、ケンタッキーフライドチキンなどの大手が含まれるが、一方で「あなたの街の対象auPAY加盟店」も対象となる。
PayPayの地域キャンペーンは個人店が多いが、auPAYではチェーン店や大中規模店が対象となっている。さらに北海道から沖縄まで全国を網羅しているのもポイントだ。
例えば、北海道では函館に居を構える「スーパー魚長」、旭川を中心に複数店舗を展開するスーパー「DZマート」などが対象店舗として10%還元が受けられる。東北でも「ダイユーエイト」、近畿では「スーパー玉出」、九州では「あらいぐまのパン屋さん」など各地域で5〜10店舗ほどが対象となっている。
また、「たぬきの大恩返し夏」以外でも地域限定キャンペーンが開催中だ。北海道の小樽市では「まいぷれ小樽」と称し、対象店で500円以上の買い物をすると抽選で150名に2000ポイントがプレゼントされる(8月31日まで)。また東京都多摩市では大手対象店での決済で15%、中小規模対象店での決済で30%が還元される(8月31日まで)。ほかにも7月31日までに30%が還元される岐阜県瑞浪市のキャンペーンなどもあるため、こまめにサイトやアプリをチェックしてほしい。
さらに大阪府では自動車税や不動産取得税などの大阪府発行の納付書をauPAYで支払うと抽選で100名に1500ポイントがプレゼントされる(8月31日まで)。いつもは現金で支払うという人でも、今回はauPAYで支払ってみてはいかがだろう。
また、auPAYも対象店舗の見極め方法としてはPayPayと同じくポスターとアプリがある。アプリでは「auPAYの使えるお店」という項目から地図上で店舗を探すことができ、地域キャンペーンの対象店には「キャンペーン」とマークが付いている。ぜひ活用して還元を享受してほしい。
d払い
d払いでも、「街のお店を応援! d払いで安心キャッシュレス」と題し、地域キャンペーンを行っている。ただし、PayPayやauPAYに比べるとかなり規模が小さく、数も少ない印象だ。
現在開催されているのは3つ。ひとつは京都府京田辺市の対象店舗での買い物で20%が還元されるもの。こちらは7月31日までなので、近隣住民で知らなかった人は急いで対象店舗に向かおう。一方で、大阪府豊中市でも対象店舗での買い物で20%が還元されるキャンペーンが実施予定(8月1日〜31日まで)。今から対象店舗をリサーチしてもいいだろう。
栃木県宇都宮市ではマイナポイントと連携したキャンペーンがある。マイナポイントは申し込み時に特定の決済サービスを選択し、買い物をすれば最大5000円分のポイントがもらえる。これをd払いに設定している人で、かつ宇都宮市の対象店舗で支払うと1000ポイントが上乗せされ、合計6000ポイントが受け取れるのだ。マイナポイントをd払いに設定している人は宇都宮市で買い物するだけで1000ポイントも得をするのである。
d払いの対象店舗を探す際にもアプリの利用がおすすめだ。アプリ上で「使えるお店」をタップし、地図上で検索をかける。地図上には「お店を応援」の項目があるため、そこをタップすれば「応援」マークが店舗につく。その店舗がキャンペーン対象店だ。
このように各事業者が地域キャンペーンを多く行っている。まだまだ持続して開催されると見られるので、逐一各サイトのキャンペーン情報をチェックしてほしい。
(取材・文=清談社)