関東方面から三重・和歌山に向かうなら伊勢湾フェリーを利用するのもいい。愛知県の渥美半島先端にある伊良湖港から、三重県の鳥羽港を約55分でつなぐ。一番のメリットは陸路(東名高速~伊勢湾岸道~東名阪・伊勢自動車道)の混雑具合に左右されないことだろう(ただし、伊良湖までは浜松インターから約2時間程度かかるので、先を急がない旅向けだが)。
伊勢湾を横断し、神島・菅島・答志島・坂手島を眺めながら到着すると、乗り場からすぐのところにあるのが鳥羽水族館。もちろん、フェリー乗船券と水族館の入館券がセットになったプランが用意されている。「伊良湖発限定・鳥羽水族館マイカープラン」は大人1人片道のセット料金(車両4m~5m未満の場合。車両の長さによって料金は異なる)が7550円で、運転手以外の大人は片道3550円、小学生1780円。通常料金で買うとフェリー運賃(車両4m~5m未満の場合。運転手1人分含む)6690円、水族館の入館料が2500円で合計9190円となるため、1640円も安い。なお、小学生の入場料金は1250円なので、このマイカープランを利用すれば500円程度で船に乗れる計算になる。乗船の際は、忘れずに伊勢湾フェリー伊良湖営業所で購入しよう。
筆者はどちらのフェリーにも乗ったことがあるが、船から見る海上の風景はなんともゆったりした気分になれる。移動自体がレジャーというのは、ほかの乗り物にはない楽しみだと思う。
刺し身や生ビールを楽しめるフェリーに驚き
ここまでは短距離の船旅だが、もちろん長距離フェリーもある。筆者がたびたび利用するのが東京~徳島(船は北九州まで行く)のオーシャン東九フェリーだ。長距離だというのに、この船には食堂やレストランの設備がない。食事や飲み物は、自動販売機コーナーで冷凍食品やレトルト食品などが販売されているだけだ。
19時半に有明を出港し(曜日によって異なる)、徳島には翌日14時頃に着くため、「夜・朝・昼の3食をどうするか」という問題が浮上する。最初は戸惑ったが、この航路に慣れた人たちはさすがに準備万端だ。クーラーボックスに必要な食品や飲み物を詰めて乗り込むのがスタイルらしい。いわば、船旅というよりアウトドアレジャーのようなもの。
最初に乗ったときは、テーブルにワインとチーズ、オードブルを並べて豪華な宴会をしている家族を見かけたし、また別のときには大量のレトルトご飯とパックのままの生卵を持ち込んでいる男性グループがいて驚いた。お湯やお茶、しょうゆやソース、割りばしに紙皿、コップなどの備品は備え付けで、電子レンジも使い放題。電子レンジがあれば煮物や蒸し物などたいていのメニューはつくれるので、テクニックがあれば食材を持ち込んで“レンチン料理”を楽しむことも可能だろう(夏は傷みやすいので避けよう)。
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