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高橋忠寛「プロは知っているけど教えない“お金の話”」

資産運用で勝つ人は、「日々の相場動向を気にしない」「儲かる銘柄を探さない」

文=高橋忠寛/リンクマネーコンサルティング代表
資産運用で勝つ人は、「日々の相場動向を気にしない」「儲かる銘柄を探さない」の画像1「Gettyimages」より

 10月は世界的に株式市場が大きく下落しました。日経平均株価も1カ月で一時3000円以上も急落しています。このような状況で、市場全体の動きに逆行してお金を増やすことは簡単ではありません。しかし、ワクワクしながら資産運用を続けている人は多くいます。

 このような株式市場が大きく下落する状況でも前向きに資産運用を続けていくには、どのように取り組んだらよいのでしょうか。

【相場下落にも負けない資産運用のコツ】
(1)日々の相場動向を気にしない
(2)値上がりしそうなものを探さない
(3)相場下落をうれしいと感じられるように

 この3つのコツを今回は確認していきたいと思います。

(1)日々の相場動向を気にしない

資産運用で勝つ人は、「日々の相場動向を気にしない」「儲かる銘柄を探さない」の画像2『ズボラでも「投資」って、できますか?~元メガバンカーが教える お金を守り、増やす超カンタンな方法』(高橋忠寛/大和書房)

 資産運用については、短期的な視点で考えず、中長期的な方針を立てて取り組んでいくことが非常に大切です。短期的な変動が気になって狼狽するのは、長期での運用方針が決まっていないからでしょう。もし行き当たりバッタリの短期投資でうまくいっているとしたらラッキーなだけで、たまたま市場環境が良かったおかげかもしれません。

 長期の資産運用に取り組んでいくのであれば、日々の値動きを追いかけてチェックする必要はありません。

(2)値上がりしそうなものを探さない

 いつ何に投資したら儲かるかを予想できたら投資も簡単です。しかし、そんなことは誰にもできません。資産運用の世界では、長期的な運用の成果を決定付ける要因として、いつ何に投資をするかより、どういった資産を組み合わせて運用するかが圧倒的に大切だといわれています。

 心穏やかに安定的な資産運用を望むのであれば、儲かるものを探すのではなく国内外の株式や債券への国際分散投資を基本としましょう。

(3)相場下落をうれしいと感じられるように

 投資に回せる資金を一気に投入するのではなく、待機資金を残しておくことも大切です。価格が下落した場合には、追加投資をできるくらいの余裕を持っておきましょう。積立投資を利用して運用資産を積み上げていくことも有効です。

高橋忠寛/リンクマネーコンサルティング代表

高橋忠寛/リンクマネーコンサルティング代表

株式会社リンクマネーコンサルティング代表取締役。メガバンクと外資系金融機関で10年超の銀行勤務。法人営業や資産家向け相続ビジネス、資産運用コンサルティング業務などに従事。独立後は投資助言代理業者として、金融商品の販売には関わらない完全に独立した立場で資産運用を中心に、資産管理についての総合的なアドバイスを提供。CFP®、日本証券アナリスト協会検定会員。著書に『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』(日本実業出版社)など。
株式会社リンクマネーコンサルティング

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