買ってはいけないダメ投信3…テーマ型ファンド
テーマ型ファンドとは、世の中で話題になっているテーマに関連する銘柄に的を絞って投資する株式投資信託のことです。バイオ、再生可能エネルギー、再生医療、ロボット、AI(人工知能)、ヘルスケア、FinTechなど、旬なテーマに関連している銘柄に絞ったテーマ型ファンドがたくさんあります。今後も、新たなテーマが出てくれば増えていくことでしょう。
なお、テーマ型ファンドは、テーマに沿った銘柄を選別するアクティブファンドがほとんどなので、ファンドマネージャーの銘柄選定にかかる調査や分析などの負担により、信託報酬が高いものばかりです。
信託報酬が高くても、ハイリターンが実現できるならばいいですが、そんなテーマ型ファンドはほとんどなく、あったとしても好成績が一時的ですぐに運用成績が悪化しているものばかりのようです。
その理由は、世間で注目されるテーマは時間とともに変化し、あっという間に忘れられるからです。仮に注目度が低くなっても、投資している企業の業績が長期的に伸びていれば、株価も上昇すると考えられるので問題はありませんが、注目度が低くなるだけでなく、業績が伸びず株価も上昇しなければ、テーマ型ファンドの運用成績も悪化するという流れです。
テーマ型ファンドはコストが高いうえにリスクが大きく、とてもおすすめできる投資信託ではありませんが、どうしても投資したいという方は、長期的にそのテーマが存続し得るのかを検討のうえ、短期的に投資すると割り切って行うのがよいでしょう。
買ってはいけないダメ投信4…通貨選択型ファンド
通貨選択型ファンドは、株式や債券などの投資対象の値上がり益、配当、利子に加えて、選択した通貨の為替差益、為替取引によるプレミアムの3つの収益を源泉としたファンドです。なお「プレミアム」とは、選択した通貨の金利が、投資信託の「投資対象資産の通貨」の金利よりも高い場合は、その金利差相当分がもらえるということです。逆の場合は、金利差分を手数料として支払うことになります。
多くの場合、現地通貨ベースの金利が高いトルコ・リラ、ブラジル・レアル、豪ドル、南アフリカ・ランドなど、リスクの高い新興国通貨が選択されています。通貨選択型ファンドは、収益の源泉が3つもあるので魅力的に映りますが、なんのことはない、それだけたくさんリスクをとっているのです。
その上、信託報酬が高いものがほとんどで、信託報酬は2%前後が一般的です。相場が予想と反対に動いた場合には、分配金が減るうえ基準価額も下がります。大きく損失を抱えた場合でも、信託報酬はしっかり取られ続けます。
通貨選択型ファンドはコストが高すぎて、運用実績が振るわないものが多いのが実情です。