絶対に買ってはダメな投資信託5つ…金融機関窓口の「オススメ」もNG！

補足：窓口の人気ランキングや窓口オススメの投信を決して買ってはいけない

　金融機関の窓口に足を運ぶと、営業担当者が親身に話を聞いてくれます。もちろん無料です。

「お金って、預けているだけではなかなか増えていきません。インフレ対策もしないといけません」
「老後の生活費など、これから先のお金のことって、何かと不安ですよね」
「個人向け国債もいいですが、この際、もっと期待できる商品で運用することを考えてみてはいかがですか」

　そんなことを言いながら、営業担当者は投資信託のカタログを広げ、「今、皆さまにおすすめしているのは、こちらの投資信託です」と商品を紹介してきます。

　そのカタログに記載されている投資信託は、親切で誠実そうなプロが多くの客にすすめている投資信託ということで、信頼できそうに見えるかもしれません。

　しかし、残念ながら現実はそう甘くはありません。営業担当者は、その金融機関の社員です。ここまで挙げてきたようなダメ投信、つまり手数料が高い投資信託を優先的にすすめてくるのです。

　実は、この「おすすめ」は、窓口などにある「人気ランキング」にも反映されています。ラインアップされているファンドは、いずれも手数料が高く、利益を出しにくいものばかり。

　つまり、人気ランキングとは投資家の人気を反映したものではなく、金融機関側が“売りたい商品”の一覧になっていると思われます。

　そもそも、リスクをどのくらい取れるのかは、人によって違うはずです。それなのに、人気ランキングというものが大きく貼り出されるのも不思議です。そこにはやはり、「人気があるなら大丈夫（＝買いたい）」という気にさせようとする意図を感じます。

　もちろん、内容が良くて多数の投資家から支持される投資信託もあります。しかし、そうした投資信託は、まず金融機関の窓口にはないと心得ておくべきでしょう。
（文＝頼藤太希／マネーコンサルタント、株式会社Money＆You代表取締役）

頼藤太希
マネーコンサルタント／株式会社Money＆You代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に株式会社Money＆Youを創業し、現職へ。お金の総合相談サイト「FP Café」や女性向けマネーメディア「Mocha」を運営。メディアなどで投資に関するコラム執筆、書籍の監修、講演など日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は『投資信託 勝ちたいならこの7本！』（河出書房新社）、『やってみたらこんなにおトク！ 税制優遇のおいしいいただき方』（きんざい）など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。