プレゼンやスピーチ、取引先との面談や会議での発言など、仕事では緊張してしまうシーンがたくさんありますよね。人前で話すことが苦手な人にとっては、毎日がドキドキハラハラ、心が休まる時間がないのではないでしょうか。
演技トレーナーの伊藤丈恭さんは、著書『人前で変に緊張しなくなるすごい方法』(アスコム刊)で、今までにないめずらしい「緊張のとり方」を紹介しています。
そのベースは、舞台役者が本番前に緊張をとるために行っている方法。伊藤さんはその方法を一般向けにアレンジして、20年以上ワークショップを行っており、すでに3万人の方が実践して効果を実感しているそうです。さっそく代表的な方法を紹介していきましょう。すべて、自宅で出発前に行います。
人に見られたら恥ずかしすぎる! 自分の殻を打ち壊すためのメソッド
1.笑い方7変化(2分行う)
鏡の前でいろんな笑い方をします。声質やトーン、スピードを変えながら「ふぇっふぇっふぇっふげぇ」「ひゃひゃひゃひゃあぁぁあはは」などと、できるかぎり下品に笑いましょう。
2.ジブリッシュダンス(2分行う)
ジブリッシュとは「めちゃくちゃ言葉」という意味。何も考えずに、たとえば「シュビドゥバ ドゥバラ~ララ ルラレ」などと、なんちゃって外国語みたいな言葉をしゃべりまくります。ジブリッシュにあわせて体も動かし、コミカルなダンスを追求しましょう。
3.悪役レスラー登場(1分行う)
悪役レスラーになりきって花道を歩くフリをし、周囲を睨みつけたり、人前で絶対使わないような暴言を吐いたりします。嫌いな上司や知人を思い浮かべて「この無能野郎!」と絶叫するのもオススメ。
性格そのものを変えるのは難しいけど、その瞬間だけは「緊張しない別人」になれる
これまで緊張をとる方法というと、深呼吸やストレッチをして、気持ちを静めるための方法がほとんどでした。しかし、それで本当に緊張がとれるかというと、正直、気休めにもならないのが実情だと思います。緊張しているとき、心を落ち着かせようとすると、かえって緊張のドツボにはまってしまうのが人間なのです。
伊藤さんの緊張撃退メソッドは、心をムリヤリ操作しようとしません。
緊張している人がぜったいしない「言葉」と「動き」をすることによって、結果として心を緊張しないように誘導していくものなのです。言動によって心を誘導する手法は、演劇の役作りをするための方法の一つ。つまり、「緊張しない別人」の役に入り込めば、誰でも緊張にとらわれずに最高のパフォーマンスを発揮できるのです。
たしかにビジネスの世界では、「素の自分」で生きていると苦しくなることがありますよね。仕事ができるといわれている人の多くは、何かの役を演じているからバリバリ仕事ができているのだと思います。
あなたもこのメソッドを実践して、別人になるきっかけとしてみてはどうでしょうか? すると緊張に苦しまないビジネスライフを送れるようになれるかもしれません。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。