睡眠時間は十分なのにスッキリせず、疲れも残り、その日は一日眠くて仕事がはかどらない…。
最近、この記事の筆者にはこういう日がたびたびあり、日中を精力的に過ごせるように、なんとか質のいい睡眠を取りたいと思っているところです。幸い、寝つきはいい方で「眠れない」ということがないぶん、「眠りの質」についてはおろそかになっていたのかもしれません。
そこで、眠りについて書かれた本を読むと、同じ時間眠っても、その眠り方によって翌日の心身の状態がまったく違ってくることがわかりました。たとえばこんな眠り方をしている人は筆者だけではないはず。当てはまる人は、自分の睡眠を見直すべきかもしれません。
■「レム睡眠とノンレム睡眠は90分で入れ替わる」は本当か?
眠りは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に分かれていて、それが一定の周期で繰り返していること、また「レム睡眠」は比較的眠りの浅い状態で、この時に目覚められればスッキリ起きられるということは、おそらく多くの人が知っているはずです。
それに加えて「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」は90分周期で繰り返すという説も有名で、6時間、7時間半、9時間がスッキリ起きられる睡眠時間だと思いがちなのですが、実はこれが間違いのもとです。
「一流」とされる人が、昼間100%の集中力を発揮するためにいかに眠りを利用しているかをつづった『なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?』(岩田アリチカ/著、すばる舎/刊)によると、「90分周期」というのは、あくまで「平均値」。実際は70~120分周期で、人によっても、季節や昼間の過ごし方によっても変わってきます。「90分」を硬直的にとらえて目覚まし時計をセットすると、眠りの深い「ノンレム睡眠」の時に無理に目覚めることになり、スッキリしない状態を引きずりやすいというわけです。
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の周期は人それぞれ異なるもの。どんな時にスッキリ起きられて、どんな時にそうでないかを把握すれば、自分の周期がだんだんわかってくるはずです。
■休日の朝寝坊が睡眠不足を作り出す
平日の睡眠不足を取り返すべく、休日は気の済むまで寝ていたいという人は多いはず。まして週末や休みの前の日は、ついつい夜更かししてしまいがちですから、休日の起床時間はどうしても普段より遅くなってしまいます。
これが睡眠の質にとって良くありません。
朝寝坊した日の夜は寝つきが悪くなり、なかなか快眠できないため睡眠不足なりがちです。土日をこうして過ごすと、睡眠不足の状態で月曜を迎えることになってしまいます。
理想的なのは、休みの日でも平日と同じ時間に起きて、同じリズムで生活すること。辛そうに思えますが、長い目で見るとこの方が疲れがたまりにくいのです。
■まず「夕方のコーヒー」をやめてみる
朝から仕事をしていると、夕方頃「ちょっと疲れたな」と感じたり眠くなったりする時間帯があります。こんな時、もう一度頭をリフレッシュさせようと、コーヒーなどカフェイン入りのドリンクを飲んだり、あるいはタバコを一服するという人は多いはずです。