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こうした劣悪な条件を見ると「そんなに経費を削りたいのならば、会社は最初から個人事業者に業務を委託すればいいのではないか?」という疑問が浮かぶが、この割に合わない条件を引き受ける業者はいない。
そこで会社は正社員を募集して、それにつられてやってきた人を実態を隠したまま採用するのだ。
しかし、もちろんこんな状態で従業員が不満を抱かないはずがないし、「正社員なのに配達の車はリース」など矛盾している点も多い。
こういった条件の改善を求めて山田さんは他の販売員たちとともに会社と争う決心をしたが、N社の悪質さがここから徐々に明らかになっていく。
「自爆営業」は、会社側が明らかに意図的に導入しているシステムだけに悪質性が高いといえるかもしれない。実際、山田さんらが対決したN社も、団体交渉に応じなかったり、労基署の是正勧告を無視したりと一筋縄ではいかなかったようだ。
ここまで極端な「自爆営業」がシステムとして定着している会社はさすがに少ないだろうが、もし自腹で自社の商品を買わされていたり、ノルマの不足を給料から払っているならば、どんなことを考えて、どんな行動を取るべきか。
本書ではさまざまなケースが提示され、自分の行動とそれがもたらす影響についてシミュレーションする助けになってくれるだろう。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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