山崎拓巳氏に聞く「成功を呼び寄せる“がらっと”とは?」
鈴木 たしかに、今は社会全体に元気がないですよね。そこはやはり、もっと元気になってもらいたい、などという思いがあったのでしょうか?
山崎 そうですね、今は“ヒーローなき時代”で、誰もが「この人みたいになりたい」と言って特定の人を目指す時代ではないですよね。つまり、方程式がない。◯◯高校に行って、◯◯大学を卒業して、◯◯会社に入社していれば「特A」で、その下が「A」で……というような時代は、僕たちにはありましたけれど、今はそのサンプル例がなくなっている。「やりたいことをやったらいいんだよ。そしてそれを成功させていったらいいんだよ」という中で、水を得た魚のようになっている人もいれば、何をしていいかわからず途方に暮れている人もいる。そんな中で、新しい方程式というか、新しい提案が必要な時代なんじゃないかな、と思ったんですね。
鈴木 『がらっと』の中には、従来のような“効率化”などではなく“なめらか化”というような面白いキーワードが出てますよね。
山崎 世の中が提示してくれる「これがいいものだよ」「これが豊かさだよ」「これが幸せでしょう?」というのが、僕らの子どもの頃は合致していたと思うんですね。言われたように頑張れば、言われたように幸せになれた。だけど、今は個人と社会の価値観が合わなくなってきていますよね? そうすると、自分軸が必要になってきて、そうなると、自分の心って、一体どういうふうにできてるの?ってことになってきます。その紐解きのためのアプローチがいくつか必要な時代だと思うんですよね。
鈴木 拓巳さんは20代の時に100の目標を立てられて、次々に挑戦されて、今、いろんな分野で成功されていますよね。以前、拓巳さんにインタビューさせて頂いた際、印象的だったのは、拓巳さんが「はじめるのが恐ろしい人とは、やめることが恐ろしいと考える人」とおっしゃったことでした。この新刊でも「はじめるのが上手い人はやめるのも上手い人だ」と書いていらっしゃいますよね。
山崎 やってみないと、何が自分に向いているか、わからないですからね。自分が苦手だと思っていたことが実は得意だったり、自分には関係ないと思っていたことが、実はすごく関係していたり……。
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●山崎拓巳(やまざき・たくみ)
22歳で「有限会社たく」を設立し、現在は3社を運営。これまでに18冊、累計100万部を売ったベストセラー作家。主な著書に『ひとり会議の教科書』『やる気のスイッチ!』『人生のプロジェクト』『気くばりのツボ』(サンクチュアリ出版)。エッセイスト、画家、イラストレーター、アーティストとしても活躍中のほか、映画監督や、デザインを手掛けたコンテンツ商品の販売、音楽プロデューサーなど、更に幅を広げている。 詳しいプロフィールはこちら。
【関連情報】
山崎拓巳公式サイト
サンクチュアリ出版『がらっと』(山崎氏の新作)