Yahoo!も注目!?　gloops新オフィス、100mホワイトボードでブランド向上！

　社内の日常シーンでも顕著な変化があった。

・動線が明確なのでミーティングや休憩、トイレへのアクセスがスムーズになり、これまで当たり前のようにあった混雑がなくなった。
・廊下に企業理念や訓示、経営方針、日常的な伝達事項などのポスターが掲示され、情報が共有化され、社員の会社への帰属意識が向上した
・社員同士のコミュニケーションが劇的に活発になった。プロジェクトを超えた情報交流が生まれ、ループラインやホワイトボードの活用で「いつでも、どこでもミーティング」が現実のものになった。

　経営的な効果で見逃せないのは、企業ブランディングの面だろう。「会社のブランディング、イメージを構築する上で、オフィスのあり方は影響が大きい」と前出の小栗氏も指摘する。梶原会長は、新オフィスをマスコミに取り上げられたことで、知名度アップにも貢献したことを評価している。そのことで「オフィスは移転のたびに担当者が替わるので、自社の体系的なオフィス思想が受け継がれないという欠点があるが、『ループライン』の考え方は今後も継承していきたい」と確信を持った。

　オフィス改革というのはなかなか客観的な評価が難しいのだが、同社の新オフィスは、たしかに経営の武器になっているといえそうだ。
（文＝岩崎寿次／ビジネスコラムニスト）