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※画像:『漫画ルポ 中年童貞』(リイド社刊)
30歳を超えても性交経験のない「中年童貞」が、現在日本には約200万人いると言われている。
その理由は人それぞれだろうし、もちろんセックスなどしようがしまいが個人の自由。しかし、「したいのにできない」層が大多数だとしたら、そこには日本社会か、本人かに何らかの問題があるのかもしれない。
『漫画ルポ 中年童貞』(リイド社刊)は『名前のない女たち』、『職業としてのAV女優』、『日本の風俗嬢』など、日本の性にまつわる取材を続けるノンフィクション作家・中村淳彦氏が、綿密な取材によって、日本に多数いる中年童貞の実態に迫る一冊。
かつて、中村氏は新書『ルポ 中年童貞』(幻冬舎刊)の中で、中年童貞の性格的な特徴として、正義感の強さや生真面目さ、そしてコミュニケーション能力の低さなどをあげていた。
これらの性格が災いして、他者と近しい関係を築くことができないうちに童貞をこじらせてしまうケースが多いというわけだが、本書ではそこからさらに深く中年童貞の実像に切り込んでいく。
そして、それらの実像を画として表現するのは『絶望の犯島』の変態男&ヤクザ集団の緻密描写でカルトな人気を集める桜壱バーゲン氏。
介護施設にはびこる中年童貞、アニメ・アイドルオタクの中年童貞、ネット右翼の中年童貞、高学歴中年童貞、同性愛に走った中年童貞、AV男優なのに童貞の男、婚活で失敗続きの中年童貞など、実在する10人の中年童貞をリアルに描いている。
中年童貞は「ただのモテないおじさん」ではない。そこにはもっともっと大きな問題がある。本書を読めば、そんなことを感じるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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