お金の問題は多くの人たちを悩ませている。どうやれば決まった給料の中からお金を貯められるのか? このままで老後の生活は本当に大丈夫なのか?
現時点で貯金ゼロ。そこからお金を貯めるには、どうしたらいいのだろう。
『定年までにどうしたら3000万円貯まりますか?』(坂下仁・宮大元著、フォレスト出版刊)は、元メガバンク行員の坂下仁氏と元保険代理店役員の宮大元氏による一冊。金融業界の裏側、世界では常識の本当にお金が増える方法を紹介している。
■運用のための資金として毎月3万円を貯める
本書では、毎月3万円ずつ貯めることができれば、お金を増やすための元になるタネ銭にもなると指摘している。
そして、海外の優秀な金融商品を使って積み立てれば、3,000万円も射程圏内に入る。しかし、今の給料から3万円をひねり出すことが難しいという人もいるだろう。
ほとんどの日本人は、収入の1割~3割を銀行や生命保険会社、携帯電話会社に支払っている。
それを防ぐだけで3万円程度は貯まるというのが著者たちの考え方だ。つまり、努力せずに自動的に毎月3万円が貯まっていくということになる。
■見直すべきは生命保険と通信費
まず、見直すべきは生命保険だ。保険会社が勧める保険は、年齢や家族構成など全て加味した商品とは限らないという。
でも、自分に最適な保険でなければ意味がない。たとえば、4人家族であれば、掛金は月額18,000円もあれば十分。しかし、公益財団法人生命保険文化センターの調査に基づくと、2015年の世帯平均掛金は月あたり約32,000円となる。つまり、14,000円もムダな保険料を払っていることになる。
このケースで毎月18,000円以上払っているのであれば、見直す必要があるだろう。また、医療保険は、医学の進歩に歩調を合わせるように進化していくものなので、数年に一度は医療保険を見直す必要がある。
スマホ代のムダも省くことができる。総務省の家計調査年報によると、家計の消費支出はこの15年で34万円から30万円にまで落ち込み、食費、住居費、水道光熱費にいたるまで、ほとんどの支出が減っている。
そんな中、異様に激増しているのが通信費だ。
例えば、ガラケーからスマホにして携帯料金が上がったという人も多いはず。携帯電話のムダを省けば、4人家族でも通信費を8,000円程度に抑えられる。全国の世帯平均15,000円より7,000円ほど多くお金を貯められるのだ。そのためには、「格安スマホに切り替える」「ムダなオプションをすべて解約する」ことが必要だ。
他にも、シャワーヘッドを節水タイプに交換することで、年間数万円単位も節約ができるという。
保険の見直しやスマホの契約変更など、手続きが面倒で後回しにしがちかもしれないが、現状を把握して、ムダは省くことで、自動的に3万円貯めることができるのだ。お金が貯められないという人は、そういったことから始めてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。