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同社は、有給休暇の完全取得に向けた取り組みとして、全社一斉有給休暇取得奨励日なる制度を設けた。
ところが、壁が生じる。
2014年の2月のこと。11日火曜日が祝日であったため、月曜日を奨励日とすれば4連休になる。しかし、客先のシステムの運用・保守という業務がある以上、勝手に休むわけにはいかない。
そこで中井戸さんは取引先に「もしやり繰りがつくのであれば、御社の業務に携わっている私共の休みを取ることに関して、ご理解をいただけないでしょうか」と手紙を送ったのだ。
相手にしてみれば、会社のトップの名前で来た手紙をないがしろにするわけにはいかない。そして「社員の健康を守るため」という大義があるため、相手も怒るに怒れない。こうした取り組みを始める前は「取引を停止されるのでは」と危惧する声もあったが、結果的には杞憂に終わったという。
一見、解決困難に映る労働環境の改善も、実は経営者の肚くくり方次第で、いくらでも解決可能なのだと思えてくる。今後、ひとつでも多くの日本企業がSCSKのあとに続くことを切に願う。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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