著:山崎将志/ベストセラーズ
「でも…」「要は、こういうこと?」「じゃあ、それで」。
こんな口ぐせの人が職場にいないだろうか。もしくは自分でこんな言葉を発してはいないか。口ぐせのようにこのような言葉を発している人は、もしかしたら周囲から「残念な人」と相手に思われているかも知れない。
『残念な人の口ぐせ』(山崎将志/著、ベストセラーズ/刊)では、60の残念な人の口ぐせをピックアップし、それを口にしてしまう人のモノの見方や考え方、心の持ちようを解説していく。
「でも…」から始まる会話はあまり面白くない。例えば会社でのこんな場面。
部下「今度のうちの新商品、売れそうですね。取引先の前評判も上々です」
上司「でも、パッケージちょっとショボいよな」
せっかく楽しみな新商品が出たのだから、まずは良い点を指摘してくれれば自分もお客さんに提案するヒントになるのに、と思うだろう。
仕事でどんないい話を持っていっても、否定から入られると、仕事が楽しくなくなってしまう。しかし、こんな残念な上司でも付き合わなければならないのが、会社に勤める組織人としての定めだ。どうすればいいのだろうか。
こういう場合、否定から入る理由を知るのが一番良い。彼らがなぜ否定から入るのかというと、それは自分が傷つくのを嫌う小心者だからである。加えて自分なりにいつもよりよい提案をしようと心がけている真面目な性格で、失敗しないように常に問題点を探っている慎重な性格もある。それを踏まえて、「でも…」で始まった意見には、大人の対応で「そうですよね」と肯定してみよう。そうすれば、ちょっと自分も上から目線になったようで気分もよくなれて、それほど腹も立たなくなるだろう。
何かを報告すると、まだ話の途中であるにもかかわらず、すぐに「要は、こういうこと?」と口をはさむ上司も残念な人だ。
上司への対応方法は、上司の求めるスタイルに報告を合わせていくしかないだろう。この場合、結論から話すと良いという。自分が考えた順番で伝えるのではなく、相手が知りたい順番で伝えるのだ。
加えて、「今日報告したいことが2つあります」など、自分がこれからする話の全体像を最初に示しておくと相手も分かりやすくなる。
残念な人を相手にするのはイライラするし、面倒くさい。しかし、そんな人ともコミュニケーションを取らなければならない場面が職場では多々ある。そんなときどう切り返せばうまくいくか、本書にはその対処法が書かれている。
しかし、人のことばかりを言っていられない。もし、自分が残念な人の口ぐせを多用していると気付いてしまったら、自分の言動を改めた方がよさそうだ。
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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