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エリートたちは彼らを軽視し続けてきた。その怒りが、トランプ大統領を生んだのであれば、大統領就任から今に至るまでの迷走においても、おそらくワーキング・クラスたちによるトランプ大統領への信頼は揺るぎにくいだろう。
本書を解説しているアメリカ研究者の渡辺靖氏は次のように述べている。
――彼らにとって、トランプの勝利はポピュリズム=反権威主義、反エリート主義の象徴だった。トランプはしばしば彼らのことを「忘れられた人びと(forgetten people)」と呼ぶが、ワシントン(=既成政治)に失望していた有権者を再び政治回路の中に引き戻した点は、ある意味、米国の民主主義が健全に機能していることの証左とも言える。
(P232-233より)
本書を読んで、日本の状況に思いを張り巡らすだろう。
もちろん、異なる国なのだから状況は違うし、そう簡単に比較することはできない。それでも、本書を通してアメリカで起きていることが「対岸の火事」として捉えられなくなるのも事実だ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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