■戦略的なアカウント運用。どこまで徹底的に出来るか?
と、ここまでの説明に対して多くの広報担当は「それは分かっているけれど、上手くいかない」と思っているだろう。それは本書を読み込んでほしいところなのだが、簡潔にSNSのアカウント運用に必要な要素をあげていこう。
・SNSを運用する目的は何?(KPI、KGIの設定)
・ターゲットは誰?(SNSごとにアクティブなユーザーは異なる)
・何の媒体を使う?(テキスト?写真?動画?)
・ペルソナは? 運用マニュアルは?
・画像はどんなものを使う? どんな投稿をする?
・誰か自分たちの投稿を拡散してくれる有名人は?
SNSの運用はまさに「自社メディアを運営すること」だ。反響をしっかり見定めて、効果測定をする。常にPDCAを回し続ける必要がある。
効果測定については大げさに考える必要はなく、数字を分析できる機能が用意されているSNSもあるので使い方を覚えれば良い。パソコンが苦手で……という人は一から勉強していくことが大事なので、根気強くやっていこう。
■最後に、一番気になる「炎上」リスクについて
最後に、SNS運用で最も怖いリスクの一つである「炎上」について触れよう。本書では予防対策として以下のようなことがまとめられている。
(1)組織で対策すべきこと
ダブルチェックの体制を検討する
(2)SNS運用担当者が気をつけるべきこと
時勢に敏感になる
触れないほうがよい話題を心得る
(3)全社員に周知すべきこと
自社の社員しか知らない情報はSNSでも触れない
著者は、体制を確立することで炎上が起きてもすぐに鎮静化することができると述べる。
今後、広報や広告のフィールドはますますSNSに寄ってくるだろう。その中で自社のブランドをいかに伝えていくか、ファンを獲得していくか。誰かに任せるのではなく、社をあげて考えていくことが大切だ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。