落ち込む出来事があった時、「元気を出さなきゃ」とすぐ切り替えられる人がいる半面、思った通りに気持ちを立て直すことができない人もいます。
性格の違いといってしまえばそれまでですが、両者を分けるのはそれだけではありません。
『「思い通りにいかない自分」を変える技術』(大和出版/刊)の著者、前田忠志さんは、「自分を思い通りにできる人」とそうでない人の違いを「脳が身につけたパターン」の違いだとして、そのパターンを書き換える方法を指南しています。
今回はその中から、落ち込んだ気持ちを立て直すための方法を紹介します。
■ネガティブなことばかり考えてしまう状態から抜け出すには?
失敗をしたり、嫌な出来事があった時、頭の中に浮かぶのはネガティブなことばかり。早く気持ちを切り替えなければいけないとわかっていても、なかなか上手にできないものです。
私たちは物を考える時、自分の心の中で言葉を使って考えます。これは「内部対話」と呼ばれますが、嫌なことがあったからといって「自分は何がいけないんだろう」などとネガティブな言葉で内部対話をしてしまうと、考えることもどんどんネガティブになってしまいます。
反対に、「今、うまく行っていることは何だろう?」というポジティブな質問を自分の心に投げかければ、脳はその答えを探し始めます。この習慣をつけることで、落ち込んだ状態から早く抜け出せるようになるのです。
■つらい時は視覚をつかう
また、「内部対話」自体を止めてしまうことも、落ち込んだ状態から抜け出すために有効です。
内部対話は心の中の自分の声を聴いているため聴覚を使い、「落ち込む」という状態は体感覚を使って感じ取っています。この2つの感覚だけ使っていると、ネガティブなことを思い出してはさらに落ち込むという悪循環になりかねないのです。
この状態は、別の感覚を使うことで打ち破ることができます。
例えば視覚。
テレビをつけてみたり、自分にとって心地いい映像を思い浮かべるなど、これまで聴覚と体感覚だけだったところに「視覚」を加えましょう。すると内部対話が止まり、ネガティブなことばかり考えてしまう状態から抜け出せるはずです。
落ち込んでいる状態から早く立ち直ることができるかどうかは、人生を楽しめるかどうかに深く関わります。
本書には自分が思った通りに心の状態を整えたり、ダメージから回復させるための方法が、技術として解説されていますので、ちょっとしたことで落ち込みがちな人や、自分の気持ちをうまくコントロールできない人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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