同じ能力でも数千万円の生涯賃金差を生む、入社1年目のための「稼ぐ」のルール
この4月から社会人になった皆さん、就職おめでとうございます。もしかしたら就職活動に「勝った」と思っているかもしれませんが、実はあなたが立っているのはゴールではなく、ただのスタートラインにすぎません。
他人より数十センチ前のスタートラインに立てたと思っている人も、これからスタートするのはマラソンのようなロングレースです。時代を考えれば、あなたの定年退職は70歳、もしくは75歳になるでしょう。これからの働き方をしっかり考えていかなければ、ちょっとした差は、すぐに追い抜かれていくでしょう。そこで今回は、会社が教えてくれない「稼ぐ」に関するルールを考えてみたいと思います。
あなたを採用してくれた会社は、あなたに仕事を教えてはくれても、稼ぎ方(特に他社に移ると有利な条件があるかもしれない、という不都合な事実)は教えてくれません。むしろ、あなたが素直な「良い子」で、何の疑問も抱かず会社の言うことだけやってくれるほうが、会社にとっては都合が良いのです。
昨年あるいは数年前に社会人になったばかりの20代の人たちも、まだレースが始まったばかりですから、ここから本気を出してもまだ間に合います。そろそろ社会の理不尽さも含めて、ルールがわかってきた頃合いです。ぜひ「稼ぐ」のルールを知って、有利な勝負に持ち込んでください。
それでは、「稼ぐ」のルールをまとめてみましょう。
ルール1:給料の金額には決まりがある
最初の給与明細が手渡されたら(最近ではメールということもありますが、ダウンロードするなりプリントアウトするなりして保存しておきましょう)、その内容をよく確認してみましょう。そこにはどのようなルールで、あなたに振り込まれる給与額が決まったか書かれています。
一般的には「勤怠」「手当(支給)」と「控除」の欄があると思います。「勤怠」は勤務日数や勤務時間、時間外労働時間(残業時間)、欠勤時間などが記載されます。これを元に給与額が計算される基礎データです。
「手当(支給)」についてはいくつかの項目で、それぞれいくら支給されるかが示されます。「基本給」「時間外手当」「役職手当」「資格手当」「通勤手当」「家族手当」「住宅手当」などの欄にそれぞれ金額が記載されます。
そのルールは給与規程や就業規則に必ず書かれており、自分の金額(例えば基本給20万円)がもらえる理由は明確になっています。ぜひ確認してみましょう。