みなさんは、不思議に感じたことはないでしょうか。
私たちはみな、同じように義務教育を経て進学し、社会に出てきている。もちろんなかには波乱万丈な人生を送っている人もいますが、ならしてみると、そう大差はない。にもかかわらず、なぜ十数年で大きな差がつき、年収300万円に満たない人もいるかと思えば、年収1億円を超える人が出てくるのか。
そのカギを握る要素のひとつが、社会に出てからの勉強にあるのではないか、と私は考えています。
それは必ずしも机に向かってテキストを広げて知識を暗記する、というものだけではありません。というのも、現実社会では問題を与えられるとは限らないし、出題範囲も決まっていなければ正解も存在しないことが多いからです。
さらに、正しいと思っていたことや常識だと思っていたことも、時代環境や状況の変化によっては間違いになったり、間違いだと思っていたことが正しくなったりすることもあります。そのような時代背景においてでさえ、常識に疑問を持たず、世間の空気に追従し、社会や会社の要請に対してただ真面目に一生懸命がんばるだけでは、会社や日本という搾取システムに取り込まれることになりかねません。
たとえば「この仕事をやれ」「これが昇進試験だ」というのは、学校の勉強でいう「問題を与えられる」「出題範囲が与えられる」ことと同じです。もちろん必要なことでもあり、会社ではそれをうまくやれる人間が重宝されます。
しかし「それだけをがんばった」結果はどうなるか――。
お金と時間の両方を失わないために
多くの人は、買い物をするときにコストパフォーマンスを気にすると思います。それは経営者も同じで、「同じ労働力なら安く長く働かせたほうがコスパが高い」と考えます。すると、従順なだけの労働装置は、安月給で目一杯こき使われ続けることになるリスクをはらんでいます。
あるいは教育ビジネスという供給者の論理を刷り込まれてしまうと、お金と時間の両方を失いかねません。
たとえば学校は盛んに「専門知識を身につけよう」「この資格が有利」とアピールして学生や受講生を集めようとする。ビジネス雑誌などのメディアは常に「これからは○○スキルの時代」と煽り、売上を伸ばそうとする。個人事業者も「このセミナーを受けたらこうなれるよ!」と高額セミナーを売り、「○○検定」「○○認定講座」などの資格商法を始める。
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