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『めざまし8』でもブレイクできない永島優美アナ…人気アナが育たないフジテレビの失策

文=編集部
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めざまし8 – フジテレビ」より

フジテレビの看板アナウンサーは誰か」と聞かれたら、あなたはどう答えるだろうか? 日本テレビなら水卜麻美アナ、TBSなら安住紳一郎アナと即答できるかもしれないが、フジテレビの場合は「答えに窮してしまう」という人も多いだろう。

 局アナは、いわばテレビ局の“顔”。彼ら彼女らが元気で、より多くの人に知られているという状況は、その局が好調な証拠だ。

 そんな中、フジテレビの女子アナが顔を揃える2022年のカレンダーが10月12日に発売される。これは毎年恒例のコンテンツで、今回は計19人の女子アナが各月を彩るとのことだが……。

顔と名前が一致しない女子アナカレンダー

「これは、もともと『アナ☆バン!』というCXアナが出る番組が発端。平井理央、大島由香里、生野陽子ら人気女子アナがウエディングドレスなどさまざまな衣装を着て、高校時代は写真部だったという中野美奈子が撮影したのです」(テレビ局関係者)

 それを番組で売り出したところ、好評だったことから、社を挙げてのプロジェクトに発展。当初、カレンダーには、前述の中野アナ、平井アナ、大島アナ、生野アナだけでなく、加藤綾子アナ、中村仁美アナ、高島彩アナ、三田友梨佳アナと、押しも押されもせぬ人気アナが続々と登場し、フジテレビの黄金期を象徴する一大コンテンツとなった。

 では、第9弾となる22年のカレンダーは、どんな顔ぶれなのだろうか。

「井上清華、佐久間みなみ、三上真奈、内田嶺衣奈、海老原優香、渡邊渚、宮司愛海、久慈暁子、永島優美、小澤陽子、杉原千尋、堤礼実、藤本万梨乃、永尾亜子、竹俣紅、小室瑛莉子、小山内鈴奈、新美有加、鈴木唯という総勢19人です。この中で最も年長組である入社9年目の内田アナは『FNN Live News イット!』に、同期の三上アナは『ノンストップ!』に出ていますが、正直2人とも看板アナというほどではない。他のメンバーにも、顔と名前が一致しない顔ぶれがチラホラいます」(同)

『27時間テレビ』中止の意外な余波

 なぜフジテレビはアナウンサーの売り出しに失敗したのだろうか? それには2つの長寿番組が関係しているという。

「『笑っていいとも!』の打ち切りと『FNS27時間テレビ』の中止が痛いでしょう。どちらの番組でも、フジのアナウンサーは非常に大事な役割を果たしていましたから。

 まず、『いいとも』ではタモリとゲストのトークコーナー『テレフォンショッキング』で、次のゲストやそのマネージャーなどに連絡して、電話をつなげる仕事をしていました。これを毎日繰り返すことで、一般視聴者に顔を売ると同時に芸能界にも名前を覚えてもらう、有効なPRになっていたのです。しかし、『いいとも』が終わり、『バイキング』(現・バイキングMORE)になったことで、アナウンサーを売り出す場がなくなってしまったのです」(同)

 また、『27時間テレビ』のエンディングでは、その年に入社した新人アナが協賛スポンサーの社名を読み上げるという、これまた重大な任務を任されていた。ここで、彼ら彼女らはフジテレビのアナウンサーとしての自覚を強く持つとともに、スポンサーにも顔を売ることができたのだ。しかし、昨年、今年と放送自体が中止されたことで、この大事な仕事もできなくなっている。

 今年は、代替番組として音楽とお笑いを融合させた特番『FNSラフ&ミュージック ~歌と笑いの祭典~』が8月末に放送された。4月に入社したばかりの小山内アナ、小室アナ、竹俣アナの新人3人が総合司会を務めたが、主に話題になったのは芸人同士のからみであった。

「彼女たち3人に同期の山本賢太アナを加えた新人4人がテレビ初出演を果たしたのは、今年6月にオンエアされた『ネプリーグSP』でした。『27時間テレビ』に比べて、かなり“内輪”感が強いお披露目となってしまったわけです。しかも、特にキャラが立っているわけでもなく、一般常識を答えられないなど無知ぶりが露呈しただけでした」(同)

“干され疑惑”まで浮上した山崎夕貴アナ

 そんなフジテレビの失策は続く。なんと、一度人気になったアナウンサーを“失速”させてしまっているという。たとえば、山崎夕貴(※崎は正しくは「立つさき」)アナだ。

「山崎アナは『とんねるずのみなさんのおかげでした』でとんねるずの2人に自宅を突撃されたり、アシスタントを務めた『ノンストップ!』ではバナナマン・設楽統にイジられるなど、キャラと性格の良さがお茶の間に浸透。また、夫・おばたのお兄さんとの交際時、彼が女性ファンと浮気する騒動がありましたが、アシスタントを務める『ワイドナショー』で『最悪の気分です……今後の姿勢を見守ろうと思っています』ときちんと答えるなど、正直な姿勢が注目されました。

 フジはその人気に乗って、18年4月から『とくダネ!』のサブ司会に抜擢したのですが、同番組は今年3月に終了。その後、彼女の姿を見られるのは『ワイドナショー』だけで、他に目立った仕事は『人志松本の酒のツマミになる話』のナレーションぐらいです。

『とくダネ!』は放送後の打ち合わせが長いため、山崎アナには他の番組が声をかけづらいといわれていました。そのため、番組終了後は続々とバラエティのオファーが来ると聞いていたのですが、その気配はまったくありません。一部では“干されている”という疑惑もあったぐらいですが、当の彼女は毎晩、夫に夕食をつくれると喜んでいるそうです」(同)

カトパン同期の榎並アナもフジの失策の犠牲に

 そんなフジテレビの失策のもう1人の犠牲者が、榎並大二郎アナだ。

「同期の“カトパン”こと加藤綾子アナが人気を得る陰で、地道にリポーターなどを務めてきた榎並アナですが、15年から5年間『バイキング』に登板。快活な一方でたどたどしい進行を坂上忍にイジられて注目を集め、15年末に発表された『第11回 好きな男性アナウンサーランキング』では、前年の圏外から6位に躍り出ました。

 そして、昨年9月からは加藤アナとともに夕方のニュース番組『Live News イット!』のメインキャスターを務めていますが、彼の良さが出ているとは言いがたい。加藤アナとの掛け合いも特に話題になっていませんし……。結局、配置転換をしても、裏で仕掛けていかないと、局アナの人気は上がってこないということでしょう」(同)

 しかしながら、8月19日の同番組では、千葉県柏市の妊婦が新型コロナで自宅療養中に入院先が見つからないまま自宅で産み、新生児が死亡したというニュースで榎並アナは涙を流し、話題となった。妻でモデルの有村実樹が第1子の誕生を報告したのは、その1週間後の26日のこと。悲惨なニュースを身重の妻と重ねてしまったのだろうか。

『めざまし8』でもブレイクできない永島アナ

 さらに、フジテレビは似たような失態を繰り返している。『めざましテレビ』の総合司会として人気を得た永島アナを、今年3月末から『めざまし8』のメインキャスターに起用したのだが……。

「『とくダネ!』を終わらせて始まった『めざまし8』ですが、視聴率は世帯5%、個人3%程度の状態が続いています。これは『とくダネ!』と同じくらいか、それよりも悪い結果で、今後も上がる気配があまり感じられません。

 その要因として、『とくダネ!』スタッフがつくる旧態依然のVTR、かゆいところに手が届かない解説フリップなど、さまざまな事情が考えられますが、司会の谷原章介が思ったほど支持を得ていないというのも大きいでしょう。ネットメディアの中には谷原の発言をネガティブな方向性で取り上げる媒体も多く、永島アナに目が向きづらくなっています。

 もともと、加藤綾子の後任として『めざまし』に抜擢されたときも、三宅正治アナとの掛け合いや進行の面で経験不足が否めませんでした。そのため、宮司アナとのダブル女性司会の話も出ていたほどです。本人も加藤の幻影を追いかけてプレッシャーに苛まれていたそうですが、あるときから吹っ切れた感があります。そして、さわやかなキャラを生かして『めざまし8』に“栄転”したのですが、まだまだコメントや機転の面で成長の余地がありそうです」(同)

「好きな女子アナ」を独占していたフジテレビ

 最後に、毎年12月にオリコンから発表されている「好きな女性アナウンサーランキング」について見てみよう。

 第1回が行われた04年はフジテレビが全日(6~24時)、ゴールデン(19~22時)、プライム(19~23時)のすべてでトップになり、12年ぶりに視聴率3冠王に輝いた年だ。同ランキングでも、1位の高島彩、2位の内田恭子、4位の滝川クリステル、5位の中野美奈子、7位の西山喜久恵、10位の佐々木恭子と、トップ10に6人もランクインしている。しかし、20年のランキングには、7位の三田友梨佳と9位の永島優美の2人しか入っていない。

 単なる一社員である局アナのタレント化やアイドル化については、批判的な声も多い。一方で、見られることに価値があるテレビというメディアで、そうした面をまったく無視することができないのも事実だろう。本来であれば人気のアナウンサーと人気の番組は両輪で回っていくものだが、今のフジテレビはその2つがなかなか噛み合っていない。フジテレビが栄光を取り戻すのは、いつになるのだろうか。

(文=編集部)

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