「このお客様はパンツを探しているけれど、儲けを増やすためにトップスも一緒にご案内してみようかな。その場合の接客時間は、効率の観点で考えたら〇分程度で収めないといけないな」などと考えながら接客すると、効率が上がるだけでなく、仕事が楽しくなるかもしれません。
「平均利益÷接客時間」という計算だけで、効率のよい接客方法と仕事におけるタイムマネジメントが一度にできてしまうのですから、数字で捉えることがどれほど役立つか分かるはずです。
■やってみると難しくない「回帰分析」
アイスクリームは、どんな日にたくさん売れると思いますか?
寒い日よりも、気温が高くて暑い日のほうがよく売れる、と推測できますね。ここまでは、数字を使わなくても感覚的に「まぁ、そりゃそうだろ」と思うレベルです。
しかし、「気温が△度だったら、アイスクリームは○個売れる」ということがわかれば、仕入れや店頭レイアウトなどに活かせる、「ビジネスに使える数字」となります。
これを求めるために登場するのが、「回帰分析」です。
「回帰分析」といっても、難しく考える必要はありません。データさえあれば、あとは簡単なエクセルだけで大丈夫。
本書では、「回帰分析」の考え方とエクセルの使い方を会話形式で説明してあるため、誰でも迷わず、すぐに計算することができます。
たとえば、カタログ配布数と売上高、メルマガ配信数とホームページ閲覧者数、バナー広告の大きさとクリック数など、強い相関がある(関連性があると思われる)とわかっているものであれば、回帰分析を使って具体的な数字を求めることができ、次の戦略を立てやすくなるのです。
なんとなく「強い結びつきがあるのだろうな」と思うだけなら誰にでもできます。そこから具体的な数字をとらえて、仕事に活かせるビジネスパーソンが今後、さらに注目されるでしょう。
本書は、ビジネスにおける数字の奥深さとともに、数字を使いこなすための方法を教えてくれます。いずれも実践的なので、どんな業態・業種でも応用できる部分が必ずあるはずです。
私たちの周囲にはたくさんの数字で溢れていますが、時にはその数字に惑わされて、選択ミスを犯してしまうこともあるはずです。難しいからといって数字を遠ざけるのではなく、数字を身近にして上手に使うことが大切。どんなに数字が苦手な人でも、コミカルな会話を楽しんでいるうちに、いつの間にか数字の使い方を身につけられる本書は、まさにうってつけの一冊といえます。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。