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「繰越欠損を抱えて法人税を払わない」カラクリを解説

あおぞら銀「新銀行東京買収」で黒字の“青空”は戻るか?

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(「あおぞら銀行HP」より)
 あおぞら銀行の筆頭株主である米投資ファンド、サーベラスが保有する同行の株を売却する意向を表明した。あおぞら銀は9月27日開催の臨時株主総会で政府から注入された公的資金の返済計画や、自社株買いを提案して承認された。8億2100万株(保有比率49.8%)を保有するサーベラスは、あおぞら銀が実施する自社株買いに応じて、残りの株式も今年中に売却を始める。

 また臨時株主総会後の取締役会で、馬場信輔副社長(58)が社長に昇格した。サーベラスから送り込まれていたブライアン・プリンス社長(48)は、代表権のある会長に退いた。馬場氏は旧日本債券信用銀行(日債銀)出身で、あおぞら銀が発足してから初の生え抜き社長だ。

 あおぞら銀は、8月末に公的資金の残額2276億円を10年分割で返済する計画を発表した。同行の前身の旧日債銀が破綻した1998年と00年に政府は公的資金を注入し、株主総会で議決権のない優先株を保有している。大半の優先株を普通株に転換する期限を今年10月に控えていた。

 同行は、返済に必要な資金を捻出するため、資本金を約4200億円から1000億円まで減資して剰余金に繰り入れる。これを原資にして227億円分の優先株を政府から買い戻して償却する。その後も毎年度204億円ずつ、特別優先配当というかたちで返済。21年度までに完済するという計画だ。

 一方、政府は10月に迫った優先株の普通株への転換時期を2022年まで延期する。政府が普通株への強制転換を先送りするのは異例のことだ。

 普通株への強制転換で、公的資金の完済時期がさらに遅れることは、あおぞら銀、政府双方にとって好ましくない。同行の筆頭株主のサーベラスとしても、あおぞら銀に多額の公的資金が残る状態では売却先を見つけるのは難しい。サーベラスは11年にオーストラリア・ニュージーランド銀行とあおぞら銀株式の売却交渉を行ったが、公的資金がネックになり破談している。サーベラスはあおぞら銀株式を売却して早く身軽になりたかった。

・あおぞら銀の新銀行東京買収は、法人税を払わぬためのウルトラC

 金融当局の思惑もある。リーマン・ショック後の09年、当局が後押しして、あおぞら銀と新生銀行の合併で基本合意した。だが、その後、破談。あおぞら銀を業界再編のカードとして利用するために公的資金を残しておくほうが得策と判断した。それで転換時期を10年先送りした。

 あおぞら銀は、普通株の保有者との公平性を高めるために、3億3000万株(発行済み株式の約20%)の自社株買いを実施するとともに、公的資金返済までの配当性向を40%に引き上げ、配当のための原資を確保する。サーベラスは自社株買いに応じることによって保有株を売却できる。一方、政府は国民の負担が発生しないように、現在の株価(250円前後)より高い価格で、あおぞら銀の自社株買いに対応できるようにした。政府、サーベラス双方に損にならないような返済計画が立てられたということだ。

『青空/平成のブルース』


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