プティクリスマスケーキ
(「新宿タカシマヤ Blog」より)
その寂しさを思うと同情を禁じ得ない……。と思いきや、意外にも世の独男独女(独身男女のこと)たちは、満ち足りたイヴを過ごそうとしていたのである。
●20代のクリスマス独男は70%以上
マーケティング会社・メディアインタラクティブ(現ネオマーケティング)が2011年に20代独身男女を対象に行ったアンケートによると、「クリスマスを一緒に過ごす異性のパートナーがいない」と答えた男性は72.6%、女性は56.7%。男性が草食化しているとしても、恋愛最盛期の男女でこのシングル率の高さ! 30、40、50代の未婚男女のパートナーいない率の低さ、は推して知るべきであろう。
11月ともなれば、独男独女の一部はこぞって合コンに“参戦”し、ロマンティック・イヴ目指して奮励努力する。
巷で催されているのは、若者を対象にした合コンやお見合いパーティだけではない。街コン、趣味コンといった企画物のほか、開催頻度は高くないながら「アラフォー合コン」や「アラ還(アラウンド還暦)合コン」「バツイチ合コン」など、年齢や境遇に合わせた出会いの場も提供されているのだ。
恋人を見つけようと思えば(よほど高い理想を掲げていない限りは)、そこそこのパートナーを見つけられそうなご時世にもかかわらず、「無理して恋人をつくるより1人のほうが気楽じゃん?」と開き直ってイヴを楽しむ独男独女は、意外なほどあちこちに生息しているのである。
●恋人レスでも楽しいイヴ
シングル・イヴを過ごす予定の独男独女たちに、話を聞いてみた。
<勝也さん(仮名、30代会社員男性)>
「イヴも含めて3連休でしょ? 1日は友達と飲みに行きます。あとはジムに行って思いっきり汗を流します。イヴの夜はジムもサウナもガラガラに空いてるからオススメっすよ。え? 彼女? イヴだからって妥協して探す気ないです。それより、いつか出会う女性のために、引き締まった身体をつくっておきたいじゃないですか!」
イヴのために彼女を探す気など毛頭ない。
とはいいつつ、合コンには「人数合わせと言われればついて行く」勝也さん。女性に興味がないわけでは決してなく、「今は心惹かれる女性がいない」から「いつか出会う彼女のために逞しい肉体をつくりたい」のだと言う。
草食系なのか、それとも実は肉食系なのか、いまひとつわからない。いわゆる『ロールキャベツ系男子(見た目は草食系で中身は肉食系)』の変型タイプといったらいいのだろうか。女性にガツガツせず、クリスマスも正月も関係なく自分磨きをするのは、ある意味充実した生活なのかもしれない。
<玲美さん(仮名、20代会社員女性)>
「イヴは女子会! カレシのいない子たちで集まって、クリスマスの2人用くらいの小さいケーキを持ち寄るんです。盛り上がったらカラオケに流れ込んだり。毎年こんな感じかも。カレシができた子は抜けるけど、翌年、出戻ったりして(笑)。こんなんじゃカレシできないなー、いなくてもいいなー、って。やばいですねー」