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『入社10年目の羅針盤』(岩瀬大輔著)ベストセラー特別企画(4)

「すぐ怒りだす上司は扱いやすい?単純作業は最高の英才教育?」岩瀬大輔

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「Thinkstock」より
 昨年も数多くのビジネス書が刊行され、その中でもベストセラーの1つとして特に話題になったのが、ネット生保トップシェア・ライフネット生命保険副社長・岩瀬大輔氏が上梓した『入社10年目の羅針盤』(PHP研究所)だ。自身の経験を踏まえた実践的な内容が満載の本書を、「入社10年目の部下」に読ませるために購入する管理職も多いという。今回はそんな本書の中から、岩瀬氏が内容の一部をご紹介します。

●他人のイライラも受け入れよ

 上司がストレスを抱えてそれを表に出している……。困りますよね。上司も人間で、なおかつ責任のある立場にいるのですから、少なくとも部下よりは多くのストレスを抱えているのは自然です。時には隣の部署の仕事を妨げるほど大きな声で怒鳴ることもあるでしょう。

 また怒りの沸点が極端に低く、すぐに怒りだす人がいます。彼らは「瞬間湯沸かし器」という称号を与えられ、そのフロアの名物社員となっています。「怖い人」という印象を受けがちですが、実は「話せばわかる人」であることが多く、扱いやすい人なのです。

 このような人は、仕事に対して真剣なので、ついカッとなってしまう。悪気がないということが分かれば、その人が怒っていても、伝統芸能を見ているかのような境地でそれを見守ることができるはずです。

 自分の心の状況を客観的に見ることができれば、無用な感情の起伏がなくなるので、仕事に集中することができるようになります。同じ様に、他人の心の状況を理解できるようになれば、相手の感情に配慮できるようになり、人間関係も円滑になるのです。

 怒りっぽい人、苦手な人を遠ざけるのではなく、理解しようとすることが大切なのです。

●単純作業こそ最高の英才教育

 若手のころは、単純作業ばかり命ぜられることがあります。

「仕事を楽しめ、と言われても、自分がやらされているのはデータ入力の作業だ。こんな仕事を楽しむことなんてできない」

 いつも同じ仕事の繰り返しは退屈です。私も新人時代には、随分と単調な作業をしたものです。クライアント企業の全国の支社から送られてきた段ボールいっぱいの資料を分析するために、ひたすらデータをエクセルに入力していました。たしかに、これは、「つまらない仕事」でした。でも途中から、私は楽しくなっていったのです。自分でデータを触っていると、それまで整理された資料を眺めているだけではわからなかった会社の生の姿を感じ取れるようになっていったのです。

「神は細部に宿る」と言いますが、体を動かすことでデータが血肉となり、初めて見えてくることがある。あらゆるビジネスの本質は、現場の泥臭いところにあるのではないかと思うようになりました。

 ミクロな実態が分からない人にマクロを語れるはずはありません。だから、単純作業は、実は最高の英才教育だったのではないかと思えるのです。

【本特集の目次】
(1)他人より8倍の仕事をするデキる人になるためには?
(2)『ほうれんそう』にうるさい上司への“逆ばり”対処法?
(3)苦難のライフネット生命を成長軌道に旋回させた起死回生策〜儲けの“元”を開示?

●岩瀬大輔(いわせ・だいすけ)
:ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長
東大法学部在学中に司法試験に合格するも、卒業後はボストン・コンサルティング・グループや投資ファンド会社を経てハーバード大学ビジネススクールに留学。同大学でMBAを取得し、上位5%の成績で卒業後は、戦後初の独立系生命保険会社・ライフネット生命保険の設立に参画。現在は同社代表取締役副社長を務める傍ら、2010年世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」にも選出され、毎年同会議に出席している。

『入社10年目の羅針盤』


5万部を突破した岩瀬大輔氏の最新刊。

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