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反応さまざまなあのニュースをどう読む? メディア読み比べ(5月1日)

「安倍首相が戦車に乗り込み批判も…」ニコニコ超会議が政治を左右する場になる?

文=blueprint
post_2022.jpg来年も開催!
(「ニコニコ超会議HP」より)

 インターネット動画配信サービス「ニコニコ動画」が、4月27、28日に千葉市・幕張メッセで、大型イベント「ニコニコ超会議2」を開催。もともと歌にダンス、ゲームに工作など幅広い分野で、ユーザーが一堂に会して楽しむファンイベントだが、主要各紙が「今年の目玉のひとつは『政治』」だったとして大きく報じるなど、異例の取り上げ方をしている。

 現在ニコニコ動画では、多くの政党がチャンネルを持ち、また2012年11月には当時の野田義彦首相ら10党の党首を集めた討論会を行い140万人の視聴者を集めるなど、政治との親和性の高さを示してきた。夏の参院選からネット選挙が解禁されることもあり、「ニコ動が今後の政治を左右する舞台になるのでは」との見方が広がっているようだ。

 なかでもイベントの内容を詳細に伝えているのは、朝日新聞。4月29日配信のデジタル版記事と、4月30日の朝刊でのまとめによれば、自民党、民主党、日本維新の会、共産党の4党がブースを出展し、各党がさまざまに趣向を凝らしてネットユーザーの取り込みに火花を散らした。

 自民党のブースでは総裁室が再現され、総裁の椅子に座って記念写真を撮ることができた。もっとも人が集まったのは、安倍晋三首相がサプライズ登場した27日夕方だったが、終日、人が途切れることがなかったようだ。他党のブースでも、民主党・細野豪志幹事長、日本維新の会・東国原英夫衆議院議員、共産党・志位和夫委員長ら著名議員が来場したものの、人が集まるのはそのときだけ。朝日新聞は「有名人がいない時間に何をするかに自覚的だった」自民党の「圧勝」だったと分析している。

 ちなみに、自民党の隣に陣取った民主党は、カフェを模したブースで鈴木寛広報委員がピアノ弾き語りを披露するなど、人気は「まあまあ」だったとのことだが、ネットではガラガラ状態のブースを撮影した写真が話題になっている。また、日本維新の会はトークイベントを開催したものの、15席の観客席はほとんど埋まらず。ネット中継では「橋下は来ないのか?」との書き込みもあり、“橋下頼み”であることが露呈する格好となった。

 海外メディアを巻き込んで話題になったのは、安倍首相が「自衛隊ブース」を訪れ、展示されていた最新型戦車「10式戦車」の砲手席に立ったことだ。27日付の毎日新聞が「異例」とやや批判的に伝え、また英フィナンシャル・タイムズは「安倍首相は国家主義的な傾向を隠さなかった」として、迷彩服でヒトラーを思わせるようなポーズをしている写真を大きく掲載。日本新華僑報は「日本のネットユーザーの間で“日本の恥だ”などの批判が出ている」と報じている。  しかし、当のネットユーザーはというと、「批判なんてあった?」「偏見報道すげー」などのツイートに象徴されるように、過熱する報道を冷ややかに見ているようだ。

 こうした状況に、批評家の東浩紀氏は自身のツイッターで、「安倍総理の戦車乗車を批判する人は、今年の劇場版名探偵コナンの内容にもいちゃもんをつけるに違いない」との投稿を取り上げ、「ネット左翼のみなさんは、名探偵コナン劇場版が、イージス艦を舞台に『こんどは日本を守る!』とかになっていたのをご存じでしょうかw」とツイート。

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総合カルチャーサイト「Real Sound(音楽・映画・テック・ブック)」の運営や、書籍や写真集の発行、オウンドメディアの制作支援など“編集”を起点に様々な事業を行っている。
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