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調査会社BCNによると、13年4月に59万5000円だった国内における4Kテレビの平均単価は、3月には約40%下落し35万5800円になった。国内で4K放送はまだ始まっていないが、家電各社は地上デジタル放送やブルーレイディスクなどを4Kテレビと同じ水準の高画質に転換して、高画質の優位性をアピールしている。
●放送各局は4Kの試験放送開始
NHKや民放、ケーブルテレビなどの放送各局は4Kと呼ばれる次世代ハイビジョンの試験放送を、6月2日から始めることになった。衛星放送やケーブルテレビの契約者にドラマや音楽番組を放送する。NHKや民放キー局、スカパーJSATは共同で、スカパーの契約者向けに衛星放送による試験放送を始める。一方、ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコムや光回線による放送を手掛けるKDDIは独自に試験放送を行う。ドラマや音楽番組のほか、6月12日に始まるサッカーW杯ブラジル大会の中継を検討中だ。視聴者の多い夕方から、1日数時間ずつ放送する計画だ。各局とも16年をメドに放送の有料化やスポンサー獲得を目指す。試験放送は本放送に向けての第一歩となる。
ただ、4Kテレビはフルハイビジョンテレビの倍の価格で売れるという、メーカーにとって理想的な販売環境が、試験放送が始まる今夏まで維持できるとは限らない。過去の薄型テレビ同様に大幅な値崩れが起これば、メーカーのみならず、4Kの本放送を目指す放送各局にとっても大きな誤算が生じてしまう事態になりかねない。
(文=編集部)
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