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ニッチな分野のアイドル、なぜ急増?歴史、鉄道、虫…親しみやすく、メディアも重宝

文=千葉雄樹/A4studio
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ニッチな分野のアイドル、なぜ急増?歴史、鉄道、虫…親しみやすく、メディアも重宝の画像1カブトムシゆかりオフィシャルブログ「虫とYシャツと私。」より
 数年前から、ニッチな分野の知識や趣味を持っていることをウリにした「○○アイドル」が急増している。例えば、日本史や三国志に詳しい「歴史アイドル」の小日向えりさん、ガンダムを中心としたプラモデルを製作している「プラモデルアイドル」の香坂きのさん、“乗り鉄”【編註:電車に乗ることを楽しむオタク】である「鉄道アイドル」の斉藤雪乃さんなど、そのジャンルやディープさは多様だ。
 
 今までも、「おバカアイドル」「不思議ちゃんアイドル」など、性格的な特徴をウリにしたアイドルは数多く存在していたが、最近は何か一つの分野に造詣が深いことがトレンドのようである。

●昆虫業界を盛り上げるためにアイドルに

過去にカブトムシを約300匹飼っていた経験があり、虫に詳しい「虫アイドル」として活動しているカブトムシゆかりさんのマネージャー、梶原啓司氏に話を聞いた。

「彼女の場合、もともと不動産屋でOLをやっていたころから、カブトムシゆかりの名で虫のことを綴るブログを書いていて、それが芸能事務所の目に留まってスカウトされたのです。そこから芸能活動を開始したのですが、彼女自身はアイドルや女優になりたいというよりも、虫に関するイベントをどんどん開催したいといいます。一時期、クワガタブームなどで昆虫業界が盛り上がったのですが、今は低迷しているようです。彼女は『自分が虫アイドルとして売れればイベントに呼ばれるし、昆虫業界も盛り上がる』と考え、虫のためにアイドルになったのです」

 アイドルとして売れるために虫好きをアピールしているのではなく、虫が好きだからこそアイドルになったという筋金入りだ。いずれにしても、虫アイドルというとかなりニッチに感じるが、実際に人気はあるのだろうか?
 
「2013年4月~14年3月までのテレビ出演本数(地方局含む)は160本で、雑誌の取材本数が約12本。デビューした2年前から着々と仕事の本数は増えてきています。また、ファンの方も30代後半~40代の男性を中心に増えてきているのですが、実は女性のファンも結構いらっしゃいます。ファンの男女比としては7:3ぐらいです」

 特に世間的に型破りな“アウトな人”をゲストに迎えるトークバラエティ番組『アウト×デラックス』(フジテレビ系)に出演し、虫アイドルとして個性を存分に発揮してから人気に火がついたそうだ。

 年間何百人ものアイドルがデビューし、鳴かず飛ばずのまま業界を去っていくほうが圧倒的に多い芸能界において、デビューから2年目で、年間160本のテレビ出演をこなすようになるというのは、アイドルビジネスとしては大ヒットの逸材といえるのではないだろうか。

●ニッチな分野の趣味が生む“親近感”が人気のカギ

 カブトムシゆかりさんのように、もともと芸能活動に興味のなかった人が昆虫業界の発展を願い、自身の個性を生かしてアイドルの道へと進むのは特殊な例だろう。多くはアイドルとして売れるために自身の個性をウリにしているはずだ。しかし、それでも彼女たちのようにニッチなアイドルが人気を博しているのもまた事実。

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