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文藝春秋の「天皇実録」スッパ抜き騒動、抜かれて大慌ての新聞・テレビに宮内庁が激怒?

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激動の生涯を送った昭和天皇(「Wikipedia」より)。
 ふたつの世界大戦を経験し、87年にわたる激動の生涯を閉じた昭和天皇。その動静をつづった、宮内庁が編纂した政府公認の『昭和天皇実録』全61巻がこのほどできあがり、さる8月、天皇皇后両陛下に献上された。このニュース自体は、新聞・テレビの報道でご存じの方も多いことだろう。

 報道によると、一般公開は9月中旬。一部を黒塗りした先代の大正天皇実録と違い、全文公開されると伝えられたことから、国民の関心が高まっていたが、ここにきて、一騒動が持ち上がっている。宮内庁関係者の話。

「今月10日発売の月刊誌『文藝春秋』(文藝春秋)が、『実録』の内容をすっぱ抜いているんです。新聞・テレビが加盟する宮内庁記者会は、実際には9月後半に“解禁日”を設定し、『実録』の内容を報道する段取りになっていました。ところが、『文藝春秋』の動きが分かり、『誰が漏らしたんだ』と大騒ぎに。急きょ、報道の解禁日を今月9日に繰り上げたようです」

 献上された『昭和天皇実録』はいわゆる和製本で、本文を記した和紙を糸で綴じたもの。一般向けの出版物にはなっておらず、今後、入札で出版社を決め、5カ年計画で順次公刊される。

 国民が広くその内容を読むことができるのは、しばらく先の話。『実録』を要約した文書を受け取っている宮内庁記者会の加盟社だけが、独占的にその内容を報道できる仕組みだ。

 両陛下に献上されたのは、8月21日のこと。それから1カ月も情報を独占し、国民に『実録』の内容を知らせないのは、いかがなものだろうか。前出の宮内庁関係者が、あきれ顔で言う。

「『文藝春秋』に出ると分かり、解禁を前倒しにすると決めた記者会の理由は『国民の知る権利にいち早く応えるため』だそうです。1カ月も記者会で独占すれば、漏れるのも仕方ない。記事化するのに作業日数がかかるというから、記者会の要請に応じて1カ月も前からデータ提供の便宜をはかっているというのに、ひどい話です」

 宮内庁記者会は、漏えいした犯人探しを含め、しばらくもめ事が続きそうだという。『昭和天皇実録』の全文公開をうたう前に、閉鎖的で動きの鈍い、旧態依然の記者会自身をオープンする方が先ではないだろうか。
(文=編集部)