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石堂徹生「危ない食品の時代、何を食べれば良いのか」(12月19日)

食品に蔓延するゴキブリ汚染 フンや死体まで食べ共食いも、1度の交尾で何度も産卵

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まるか食品「ぺヤングソースやきそば」(「Wikipedia」より/Nekosuki600)
 今月11日、カップ焼きそばぺヤング」を製造するまるか食品が、「当面の間、全工場での生産自粛と、全商品の販売休止」を発表した。これは、商品にゴキブリが混入していたとの購入者の連絡を受けた同社が、外部委託機関の分析結果報告をもとに社内で検証し、「製造過程での混入の可能性を否定できない」と判断したためだ。これを知ったぺヤングファンらが、「ぺヤングにゴキブリ混入→ぺヤング派、絶滅か」「ないとなると、余計に食べたい」「全然、ぺヤング食べるべし!」などとツイッター上などに書き込み騒動になっている。

 実はその2日前の10日、日清食品冷凍の冷凍パスタの具材(野菜)にゴキブリと思われる虫が混入していたことを受け、同社が75万食を回収と発表したばかりだった。こちらはその後、それほど騒ぎにはなっていない。

●ゴキブリの驚異の生命力


 ゴキブリは本来熱帯地方に生息する野生昆虫で、種類は3500種以上あるが、日本に生息するのはそのうちの50種程度だ。ゴキブリの名称は御器(ごき。木製の椀=わん)をかじることに由来し、アブラムシとも呼ばれる。日本の屋内性のゴキブリで代表的なのは、クロゴキブリとチャバネゴキブリ。クロゴキブリの体は黒く光沢があり大形(体長25~30ミリ)。ただ、その幼虫は赤茶色だというからまぎらわしい。チャバネゴキブリの体は薄茶色で小形(体長12ミリ前後)だ。

 今回ぺヤングに混入していたのはクロゴキブリで、大きさが2センチほどのメスの成虫だったという【編注1】。日清食品冷凍のゴキブリの種類などの詳細は不明だ。

 ゴキブリは雑食性で、それこそなんでも食べる。人の食べ物はもちろん、石鹸や毛髪、フン便・タンなどの汚物、動物・昆虫の死体なども食べ、エサがなければ共食いも。エサがなくても、水さえあれば生存可能だ。夜行性で、時に病原菌などをつけて動き回り、「病原菌の運び屋」とも呼ばれる。

 それにしても、なぜ厳寒中にゴキブリなのか。古いデータだが、研究論文【編注2】によれば、神奈川県下の鉄筋コンクリート平屋建て乾燥食品製造工場におけるクロゴキブリ捕獲調査で、2月と5~6月、そして11~12月と、捕獲数の多い3つのピークがあったという。クロゴキブリの外部からの侵入口は、工場屋上部の建物継ぎ目だと推測された。

 つまり、クロゴキブリは冬の寒さに対して比較的強い。チャバネゴキブリは寒さに弱いが、暖房の普及で冬場の生存も可能になった。卵から幼虫、成虫の順で成長し、成虫の寿命は半年程度だ。メス成虫は一度の交尾で何度でも卵を産むことができる。死ぬまでに生むゴキブリの数はクロゴキブリが50匹、チャバネゴキブリは200匹も。ネズミ算どころではなく爆発的に増える。ちなみにゴキブリの3億年前の化石が出土しており、ゴキブリは人類誕生よりもはるか前から生き続けてきたことがわかる。