NEW

タカタ、経営危機と債務超過の現実味高まる 業績悪化、底なしの制裁金&損害賠償地獄…

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

タカタ本社が所在する東京・アークヒルズ(「Wikipedia」より/Chris 73)
 タカタがエアバッグ部品の不具合問題で苦境に陥っている。タカタの大株主であり、最も頼りとする本田技研工業(ホンダ)が、タカタが現在製造しているエアバッグインフレーター(ガス発生装置)の使用を取り止めることを表明すると、日産自動車、トヨタ自動車、マツダ、富士重工業のほか、海外ではフォード・モーターもタカタ製インフレーターの使用を取り止める方針を表明した。タカタの本業の業績は順調に推移してきたが、今後エアバッグ関連事業の悪化、リコール対策費用、米国消費者からの損害賠償などのリスクもあり、先行きは予断を許さない状況だ。

 タカタは11月3日、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)とエアバッグに関する一連のリコール問題で同意指令に合意した。同意指令は、民事制裁金7000万ドル(約85億円)を分割で支払うことや、同意指令に定められた義務に違反した場合、別途最大1億3000万ドル(約156億円)の民事制裁金の支払うことのほか、火薬として硝酸アンモニウムを使用したインフレーター供給を新規契約しないことと、2018年末までに硝酸アンモニウムを使用したインフレーターの製造を段階的に中止するというもの。

 タカタ製エアバッグのリコール問題は、エアバッグが異常破裂し、部品である金属片などが飛び散り、乗員を死傷させる。一部では製造上のミスなど、不具合原因が明らかになっているが、大部分は原因が不明。原因が明確でなければリコールできないが、自動車メーカー各社は事故を未然に防止するため、調査リコールと称して自社の金銭的負担でリコールを実施している。原因が明らかになり、タカタに原因がある場合、求償することにしている。

 タカタ製エアバッグの不具合原因は依然として不明だが、米国などでは、タカタの硝酸アンモニウムを使用したインフレーターが原因との見方が出ている。タカタと同様、エアバッグ用インフレーターは、ダイセルやオートリブも製造しているが、硝酸グアニジンを使用しており、硝酸アンモニウムを使用しているのはタカタだけ。硝酸アンモニウムは取り扱いが難しいものの、部品を小型化できるメリットがあり、これがタカタ製インフレーターの競争力にも結びついていた。タカタでは、硝酸アンモニウムの安全性を強調してきたが、高まる不安を打ち消すため、硝酸アンモニウムの使用を段階的に取り止めることにした。