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日産、社内から不満噴出!「経営陣はゴーンに盲従」「ルノーはタダで日産利用し利益」

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日産自動車本社(「Wikipedia」より/Wiiii)
 日産自動車と仏ルノーは2015年12月12日、仏政府が日産の経営に介入しないことになったと発表した。仏政府は両社の統合を提案するなど経営への関与を強める姿勢を見せ、両社と対立していた。日産は仏政府から経営の独立性を担保する確約を取り付けた。仏政府の影響力を阻止しようとしたマラソン交渉は8カ月間に及び、日産に有利なかたちで収束したようにみえる。


「これまで不文律だった経営の自立性が明文化されたことは、日産にとって大きな節目だ」

 日産のカルロス・ゴーンCEO(最高経営責任者)は、12月15日に開いた会見でこう述べた。仏政府が日産の経営権を尊重することで合意したほか、仏政府がルノーを通じて日産の経営に介入した場合、日産はルノー株式を買い増す権利を持つと明記された。現在、ルノー株式を15%持つ日産が25%超まで買い増せば、日本の会社法の規定でルノーが保有する日産株式は議決権を失うことになるから、抑止力ともなる。

 ゴーン氏は今回の交渉について、「非常にデリケートな議論だったが、当事者それぞれの共通の理解を得ることができた」と振り返った。

仏政府がルノーの議決権比率を高める


「騒動の発端は、支持率に伸び悩むオランド政権が昨年(14年)8月に登用したマクロン仏経済産業相の登場だった。銀行出身で38歳の若き改革の旗手、マクロン氏が目を付けたのがフロランジュ法だ」(15年12月28日付読売新聞)

 フロランジュ法では、2年以上株式を持つ株主に1株当たり2票の議決権を与えることを認めている。この法律は鉄鋼大手、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)が仏北東部のフロランジュ製鉄所を閉鎖した際に失業問題が起こり、労働者を守れなかったことから、仏政府は批判の矢面に立たされた。そこで、この法律がつくられた。

 フランスは、ドイツなど他の欧州連合(EU)加盟主要国より失業率が高く、景気回復が遅れている。仏政府は、この法律を企業に雇用維持を求める道具として使うことにした。

 ルノーの筆頭株主である仏政府は保有比率が20%になるようルノー株式を買い増し、15年4月の株主総会に臨んだ。ルノーはフロランジュ法の適用に反対する提案をしたが、否決された。その結果、仏政府の議決権比率は16年4月、28%に上昇することとなった。経営の重要事項に対し、仏政府が事実上の拒否権を持つ。

 これに懸念を強めたのが日産だ。同社の筆頭株主はルノーで、株式の43.4%をルノーに支配されている。仏政府がルノーの議決権を拡大すれば、ルノーを通じて仏政府が日産の経営に介入することが可能になる。