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小笠原泰「コンピュータ技術の進歩と日本の雇用の未来を考える」

Suica普及の本当の理由…駅員の業務が急速に消失 機械による人間の代替が加速化

文=小笠原泰/明治大学国際日本学部教授

 しかし、半導体の性能は集積回路の密度だけではなく、省電力、チップのパッケージング等を含めた全体で考えるべきだととらえると、集積度の向上という狭義のムーアの法則を堅持することは難しいとしても、利用者の得られる価値の増加という観点では、技術進歩が減速することはないだろう。

 つまり、AIを筆頭とする機械による雇用喪失が加速化するという時間的恐怖心が弱まることは、あまり期待できないのではないか。

 次回は引き続き、現在進行しているAIに象徴される技術進歩による仕事の喪失の次なる特徴を探ってみたい。
(文=小笠原泰/明治大学国際日本学部教授)

小笠原泰/明治大学国際日本学部教授

小笠原泰/明治大学国際日本学部教授

1957年生まれ。東京大学卒、シカゴ大学国際政治経済学・経営学修士。McKinsey&Co.、Volkswagen本社、Cargill本社、同オランダ、イギリス法人勤務を経てNTTデータ研究所へ。同社パートナーを経て2009年より現職。主著に『CNC ネットワーク革命』『日本的改革の探求』『なんとなく日本人』、共著に『日本型イノベーションのすすめ』『2050 老人大国の現実』など。
明治大学 小笠原 泰 OGASAWARA Yasushi

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