スマホで法外な利用料や架空請求、偽物購入…全世代で被害多発、40代が最多?こう対処!
振り込め詐欺などの被害に巻き込まれるのは「高齢者」というイメージが強いかもしれない。しかし、インターネットやスマートフォン(スマホ)の普及によって、消費者トラブルの被害者は、子どもなど若年層から30~60歳代に至る幅広い年代で広がっている。
今回は、最近の消費者トラブルの状況と、もし被害にあった場合にどのように対応すれば良いかについて考えてみよう。
要注意!「自分は騙されない」と思っている人ほど騙されやすい
以前、あるテレビ番組で、高齢者への振り込め詐欺について街頭インタビューをしている様子を観たことがある。そこで70代くらいの男性が、「自分は絶対騙されない!自信があります」と胸を張っていた。もちろん、その方は被害に遭わないためのなんらかの対策を講じているのかもしれない。ただし、専門家曰く、このような人ほど騙されやすいという。
一般的に、「自分は騙されやすい」という自覚がある人は、用心深く、詐欺などにも引っかかりにくい。それに対して、自分に自信を持っている人ほど「いいカモ」になりやすく危険なのだそうだ。
このように「自分に自信がある」人以外にも、被害者になりやすい人に共通する特徴として「真面目で他人を信用しやすい」「家族に相談せずひとりで判断している」等がある。
15年度の相談件数は依然高い水準
次の図表は、全国の消費生活センター等(以下、センター)に寄せられた消費生活相談件数の推移である。
15年度は、前年度に比べてやや減少したものの、13年度を上回る92.7万件の相談があり、ここ数年の相談件数は依然として高止まりしている。
ちなみに04年度がピークとなっているが、これは「架空請求」に関する消費生活相談が急増したことが要因といえる。架空請求とは、利用した身に覚えのない架空の費用を請求されて現金などを騙し取られる手口だ。はがきや封書、電子メールなどで送りつけられてくる。
もちろん今でも被害が絶えない手口で、相談件数も04年以降、対策強化などで大きく減少したものの、11年度から再び増加傾向に。15年度の相談件数に占める割合は約8.7%となっている。
最近は、身に覚えのないデジタルコンテンツの利用料や会費等についての請求メールや、「訴訟履歴がマイナンバーに登録されます」といった不審なメールが届くなど、情報化に関連したもの、タイムリーな話題を利用した事例も出ているのが特徴だ。