「フライデー」(講談社/2月24日号)で、警察庁キャリア官僚・A氏の“ドロドロ不倫劇”が実名で報じられた。そして3月21日付時事通信報道によれば、A氏は警視庁交通総務課長の職にあった2016年、交通安全イベントの発注先選定において、不倫相手・B氏が社長を務める会社が受注できるよう誘導したという。
「また美人局(つつもたせ)に失敗した女性によるリークの類。よくある、金で揉めた末の泥仕合だろう」
警察庁OBはこう語るが、「フライデー」報道がきっかけで派手な男性遍歴などの醜聞めいた情報も流れ始めているB氏だが、B氏と親しい知人であるC氏は、B氏から、A氏との馴れ初めから交際中のやり取りに至るまで詳細に話を聞かされていたという。
C氏によると、B氏はA氏から「男性遍歴などを流されたくなかったら、慰謝料をあきらめるように」と言われて激怒したため、「フライデー」の取材に応じたという。しかし、A氏やその弁護士から、「これ以上余計なことを言うと、名誉毀損で訴える」と脅かされ、同誌に情報を流したことを非常に後悔しているという。
また、A氏はB氏と半同棲生活をするために自分名義で賃貸マンションの部屋を契約し、B氏にはもともと住んでいたマンションを引き払わせたという。ちなみに、A氏は初期費用は自らが負担しつつも、毎月の家賃はB氏に支払わせていたが、最近A氏は賃貸契約を解約したため、B氏は家賃を支払ってきたにもかかわらず、ホームレスになる恐れもある状況に追い込まれている。
C氏の証言をまとめると以上だが、これが事実なら「B氏は美人局の加害者」という構図からズレてくる。A氏側が脅迫行為によって、不倫解消に伴う慰謝料をめぐり有利に事を進めようとしていたともいえる。C氏は語る。
「実はもともとB氏は、A氏の部下と仲が良かったのですが、A氏はB氏に近付いて、口説き落としたのです。A氏が結婚指輪をマクドナルド店内のゴミ箱に捨てて、B氏に結婚を迫ったのです。そして、外部に公表されていない警察庁内部の写真や職員の顔写真、通行証の写真などを、B氏に送っていました。B氏が『彼、こんな写メまで送ってくるの』と苦笑いしながら見せてくれたこともあります。さらに、A氏はB氏に法案や通達案を見せたりもしていました」
C氏が資料関係を直接見たことはないが、「フライデー」が指摘していたノート以外の情報漏洩や職務上の不適切さが疑われる行動はあったようだ。不倫の果ての愛憎劇は個人的な問題だが、警察庁官僚によるこうした行為は国家の治安を脅かす事態にも発展しかねない。当局による調査の進展と真相究明が求められている。
(文=編集部)