民進党、蓮舫降ろし加速で分党・解党の方向へ…大量議員が小池勢力に合流の気運
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
7月10日、加計学園問題をめぐって前川喜平前文部科学省事務次官を参考人招致しての連合審査会が開かれました。案の定、自民党と公明党は前川前次官の「人格攻撃」を仕掛けようとしましたが、これは大失敗に終わったといっていいでしょう。安倍晋三首相が出席しなかったことも、与党の支持を低下させる要因となりました。
人格攻撃のような質問を繰り返す国会議員たちよりも、常に冷静に誠実に質問に答えていた前川前次官のほうが、国民のみなさまには、ずいぶんとまともに見えたのではないでしょうか。
神澤も同感でした。前川前次官は、現職の頃は答弁書を見ながら答弁していましたが、審査会ではまっすぐ前を見て、ゆっくりと当時の記憶をたどりながら、自分に不利になるような内容についても、きちんと答えている印象でした。
この審査会で民進党の衆議院の質疑を担当したのは、福島伸享議員と緒方林太郎議員でした。2人とも東京大学出身の官僚経験者で、内部事情を知っているからこその鋭い質問を飛ばしていました。
蓮舫代表、辞任回避なら民進党は解党か
一方で、「あれ? こういうときは玉木雄一郎議員の出番なんじゃないの?」とも思いました。玉木議員は、蓮舫代表が誕生したときの民進党代表選挙に出馬していた議員です。
実は、7月4日の民進党役員会で、玉木議員が蓮舫代表に東京都議会議員選挙の大敗を受けて、引責辞任を迫ったそうです。
「今の民進党の人気低迷の原因は、蓮舫さんの二重国籍問題をうやむやにしていることが原因」と指摘し、「蓮舫代表が辞任しないなら、玉木グループは離党し、小池(百合子)都知事と政策協力するぞ!」などと迫ったそうです。そして、なぜか最終的には「野田(佳彦)幹事長の辞任」で、その場が収まったと聞きました。
これを受けてか、11日の党執行役員会で、蓮舫代表が「日本国籍と台湾籍の二重国籍」問題について「戸籍(謄本)を示し、近々説明する」と述べたことが報じられました。さらに、13日になって、戸籍そのものではなく「すでに台湾の籍を有していないことがわかる部分をお伝えする準備がある」と述べています。
二重国籍の問題も、ここまでこじれてしまうと、さすがに本人がきちんと説明すべきだとは思います。しかしながら、この問題をもって蓮舫代表を非難するのは、個人的には反対です。民進党内でも、差別の助長を不安視する声が出ていることが報じられています。
この件が「前例」となれば、ほかの帰化した議員やこれから議員になる人たちはみんな戸籍などを公表しなくてはならなくなる可能性も出てきます。追及している議員たちが、そこまで考えているとは思えません。とにかく、蓮舫代表を排除したいから二重国籍問題を持ち出しているだけなのではないでしょうか。
しかし、ここまで追及される原因をつくったのは、ほかならぬ蓮舫代表です。これまでの言動が党内でも理解を得られなかったため、厳しい追及を受けているのだと思います。私たち秘書の目から見ても、これまでの説明はあまりにもわかりにくいものでした。