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豊田章男トヨタ社長、「次の次の経団連会長」就任か…名実ともに経済界トップへ

文=編集部
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豊田章男トヨタ社長、「次の次の経団連会長」就任か…名実ともに経済界トップへの画像1トヨタ自動車・豊田章男社長(ロイター/アフロ)

 次期経団連会長に日立製作所会長の中西宏明氏が内定し、すでに榊原定征・現経団連会長は一部の会長OBに中西氏を後継会長に指名する旨を伝えている。週明け9日の会長・副会長会議で正式に了承、発表される。

 すでに関心は新しい副会長人事に移っているが、副会長の中西氏が会長に昇格するので、副会長ポストが1つ空く。これ以外にも木村康・JXTGホールディングス(HD)会長、鵜浦博夫・日本電信電話(NTT)社長、古賀信行・野村HD会長の3人が、6月で任期満了になる。ポストは4つ空くことになる。このうち、野村HDの古賀氏は三井不動産の岩沙弘道会長に代わって審議員会議長に就任する。

 中西氏が経団連会長になれば、日立からは副会長を出せない。現在のエレクトロニクス枠は日立と山西健一郎・三菱電機会長。

「中西副会長の後釜はパナソニックの津賀一宏社長が最右翼だ。ただ、津賀さんが経団連の副会長になるために社長を辞めるだろうか」(関西の有力財界人)

「パナソニックでなければ審議員会副議長の遠藤信博・日本電気(NEC)会長にお鉢が回ってくるが、NECはスキャンダルが多く、存在感も薄い」(経団連副会長)

 残りの3枠について企業枠をどう考えるかで変わってくる。古賀氏が審議員会議長に就くので、野村HDから副会長は出せない。野村HDはグループCEOの永井浩二氏を副会長として送り出す可能性がなくなった。NTTは社長人事との兼ね合いが出てくるし、経団連の副会長を常に送り出しているわけではない。

「みずほフィナンシャルグループ(FG)の佐藤康博社長が副会長になりたがっている。佐藤氏は審議員会の副議長だから副会長になる要件を満たしているが、残念なことにバックアップする人がいない。それに、銀行業界からは永易克典・三菱東京UFJ銀行相談役、國部毅・三井住友FG社長が副会長の椅子に座っており、メガバンクから3人は多すぎる」(前出と別の経団連副会長)

 2017年6月まで東レの日覺昭廣社長が審議員会副議長を務めていたが、榊原定征・現経団連会長は東レの相談役最高顧問なので、もし東レ枠があるとすれば日覺氏が副会長になる可能性もある。しかし、東レ子会社の東レハイブリッドコードのデータ改ざん問題で、榊原氏が蚊帳の外に置かれていたことが発覚。日覺社長との不協和音まで取り沙汰されている。

「商社は飯島彰己・三井物産会長、小林健・三菱商事会長が副会長の席を占めており、審議員会副議長である伊藤忠商事社長の岡藤正広氏が同社会長になったとしても、ご本人は『もうからん仕事はやらん』と言っており、オファーが来ても受けない可能性が高い」(関係筋)

 榊原会長は、消費者に近い企業やサービス系企業の代表を副会長に入れたいとの思いが強い。その観点からみて審議員会副議長から副会長に上がる可能性があるのは冨田哲郎・JR東日本社長、泉谷直木・アサヒグループHD会長、片野坂真哉・ANA HD社長。20年、東京五輪・パラリンピックを控えており、陸運やエアラインから副会長に入ったほうがいいとの声は多い。

 もう1つの注目点はトヨタ枠。17年6月に経団連副会長になった早川茂・トヨタ自動車副会長が豊田章男社長に、いつバトンタッチするかである。

「“ポスト中西”、つまり“次の次の経団連会長”の本命は依然として豊田章男氏だ」(経団連関係筋)

 9日にも中西氏の会長就任が発表されるが、この時点で副会長と審議員会議長・副議長人事も決まることになる。
(文=編集部)

【続報】
 パナソニックの津賀一宏社長は副会長を結局、受けなかった。遠藤信博・日本電気(NEC)会長は選ばれなかった。冨田哲郎・JR東日本社長、片野坂真哉・ANAホールディングス社長が副会長に起用された。JXTGエネルギーの杉森務社長が新たに副会長になるが、これは退任する木村康・JXTGホールディングス会長の後釜。JXTGグループの企業枠を引き継いだことになる。もう一人は東京海上ホールディングスの隅修三会長。副会長だった古賀信行・野村ホールディングス会長の審議員会議長への横滑りが決まったが、証券業界から副会長は選ばれなかった。退任する榊原定征・経団連会長が「消費者に近い企業のトップを副会長に入れた」と言っていたが、有力候補の一人とみられていた泉谷直木・アサヒグループホールディングス会長は選から漏れた。「泉谷さんを強力に推す人がいなかった。評判がいまひとつなんだよなあ」と副会長の選考を終わった後、現役の経団連副会長はこう呟いた。

 JR東日本は深沢祐二副社長が社長に昇格する。冨田哲郎社長は代表権を持った会長になる。いずれも4月1日付。深沢新社長は冨田氏と同じく企画部門が長い。日印首脳が日本の新幹線方式を採用することで合意しているインド西部の高速鉄道計画を担当している。冨田氏は社長在任期間が6年となり、経団連の副会長に就任することも内定しており、若返りを図る。

BusinessJournal編集部

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