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「男子選手を放って、伊調馨の指導ばかり」との声も…パワハラ告発「4人組」の過去

文=粟野仁雄/ジャーナリスト
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「男子選手を放って、伊調馨の指導ばかり」との声も…パワハラ告発「4人組」の過去の画像1女子レスリングの伊調馨選手(ロイター/アフロ)

 女子レスリングの伊調馨選手(33)をめぐるパワハラ騒動。告発された栄和人日本レスリング協会強化本部長(57)は体調不良を理由に、3月17、18日に群馬県で開催される女子ワールドカップ選手団本部長を辞退した。

「大きな穴があいた。栄さんの求心力がなければ東京五輪なんて無理。早く現場に戻ってほしい」(協会関係者)

 1月にレスリング関係者から代理人弁護士の貞友義典氏を通じて内閣府の公益認定等委員会に出されていた告発状と一連の報道によれば、栄氏は田南部力コーチに伊調選手への指導をしないよう圧力をかけたほか、男子合宿練習への参加を禁止し、警視庁レスリングクラブへの出入りも禁止したとされる。

 伊調選手は「告発状にはかかわっていない」とコメント。告発状にB氏として登場し、作成に深く関与したレスリングコーチの安達巧氏(51)は実名でメディアに出演したが、協会に不信感を抱き「(第三者委員会の)聴取に応じない」としている。

告発者は栄氏の後輩

 世界選手権4位の実績のある安達氏は現役時代、鹿児島商工高校(現樟南高校)、日本体育大学の先輩に当たる栄氏とバルセロナ五輪(1992年)の出場権を争い、激戦の末に安達氏が勝利した。引退後、協会のナショナルコーチ兼任で日体大のレスリング部監督を務めた。だが2009年に部員が強姦致傷事件で逮捕され、引責辞任したとされる。プロレスの興行やフィットネスジムのコーチなども手掛けるが、あるレスリング関係者は「日体大と、その後の日本文理大の監督を辞めさせられた原因がなんであったかは、協会関係者の間では知られています」と語る。

 女子レスリングがアテネ五輪から五輪種目となって以降、栄氏が至学館大学(旧中京女子大学)で指導してきた吉田沙保里、伊調、小原日登美、登坂絵莉、土性沙羅らが大活躍し、金メダルを量産した。その功績から女子の指導者の栄氏が男子も含めた強化本部長になったことが、騒動の背景にある。男子のコーチ陣には、現役の実績が自分たちを下回る栄氏が上位に来ることが、おもしろくなかったのではないか、という声も聞こえてくる。ある協会関係者は、こう語る。

「田南部コーチが男子を放ったらかして伊調選手の指導ばかりすることは多く、男子選手の不満がたまっていた」

 栄氏も筆者に「男子の練習が終わってからなら構わないけど、そうでなかったから注意した」と話した。

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