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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

就活、空前の売り手市場でも「最終面接で落ちる」人の共通点

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季

トップ層には将来的、対外的なビジョンを

 仕事に対する観点が異なるトップ・マネジメントに対して、それまでと同様のロアー、ミドルに認められた内容で臨んでも、評価基準を満たさない可能性が高いと有馬氏は指摘する。

「ロアーやミドルを相手にした場合は、学生時代の経験を語る際、誰とどのような努力をしたかを具体的に説明したり、入社後の目標を語るにしても、より日常的であったり社内的であったほうが、面接官からの評価は高まります。ですが、トップが相手となると、その答えは将来を見据えた目線や、より対外的な視点でものを語ったほうが彼らのビジネス観とリンクする可能性が高くなります」(同)

 面接に入る前に、意思決定の階層があるということを理解することが大事。では、トップ層から好まれる受け答えをするためにどんな準備が必要なのか。

「企業のホームページにある社長の挨拶や経営理念などに対する自分なりの見解を持つことが必要でしょうね。就活で最後の難関を突破するためには、相手がどのような思考方法を日常行っているのかの理解を深めることが大切なのです」(同)

 現在就活で悩んでいる学生は、面接の段階ごとに“頭のギアチェンジ”を意識すると結果も変わってくるかもしれない。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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