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銀行創立者のドラ息子 ベスト電器やロイヤル育てた「銀行に向かない男」の型破り人生

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芸術への造詣も深かった四島氏

「私は銀行に向かない男だ」

 こんな言葉を残している四島氏は、計算高いバンカーというより、若手育成に燃えるインキュベーターであり、地場ベンチャー企業の育成に力を入れていた。若手経営者のための勉強会を開き、ベスト電器やロイヤル(現ロイヤルホールディングス)、三井ハイテックなどが大きく成長していった。

 また、四島氏は絵画や彫刻、陶芸などへの造詣が深く、現代美術を集めた「四島コレクション」は高い評価を得た。バンカーのコレクターとしては、フランスの天才画家、ベルナール・ビュフェのパトロンとなった、元スルガ銀行頭取の岡野喜一郎氏と双璧を成す。

 四島氏は「経営に行き詰まったと感じた時は、ニューヨークの美術館でモダンアートの抽象画を観ることにしている」と語っている。また、「芸術もビジネスも、つまるところ本質を見抜く感性が大事だ」という発言もある。

 芸術だけでなく、人を見る目も確かな四島氏は、大分県出身の世界的な建築家・磯崎新氏を見いだしている。65年頃、知人の紹介で磯崎氏と会った四島氏は「将来、優れたアーティストになるに違いない」と直感、その場で大分支店の設計を任せたという。それを機に、磯崎氏は四島氏の銀行の支店の設計を次々と手がけた。

 若くして社長に就任した四島氏が最初に取り組んだのは、福岡の玄関口といえる博多駅前に本店を構えることだった。そして72年、磯崎氏に本店の設計を依頼、外装にインド砂石を貼り、巨大な赤い一枚岩のように見える重厚感のある本店ビルが完成した。

 前述の「四島コレクション」は、本店の部屋に飾るアート作品を選んだことがきっかけだったといい、四島氏は後年「磯崎と一緒に海外を回り、作者に会いながら少しずつ集めていった」と述懐している。

 四島氏がパトロンとなった磯崎氏が、博多に作り上げたポストモダンな建物は、合併後、西日本シティ銀行の本店となっている。
(文=編集部)

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