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苦境のカタログ通販、大手小売りの“草刈り場”状態に

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 今期はコスト削減のためカタログの発行部数を減らし、ネット通販にシフトする。ニッセン単独のチャネル別売り上げ構成は、ネットの比率が15年1~3月期は前年同期比2.5%アップし66.7%に達した。カタログ通販からの事業構造の転換を進めるため、15年12月期の売上高は前期比12.6%減の1776億円、営業利益は56億円の赤字、当期利益は54億円の赤字が続く見通しだ。

 現時点ではセブン&アイが「売上高1兆円」という大目標に掲げるオムニチャネル戦略にとって、ニッセンの買収は誤算といえる状態だ。

異業種の傘下に


 かつて通販の主役はカタログ通販だったが、アマゾンに代表されるネット通販が台頭し、カタログ通販を打ちのめした。カタログ通販会社は単独で生き残るのが困難になり、大手企業の傘下に入った。

 ニッセン、千趣会とともにカタログ通販の御三家と呼ばれた文具・事務用品通販のアスクルは、ヤフーの子会社になった。ヤフーとアスクルが資本・業務提携したのは12年4月。個人向け通販サイト「LOHACO(ロハコ)」の運営で提携した。

 アスクルの15年5月期の連結売上高は、前期比9.3%増の2770億円、営業利益は52.0%増の65億円、当期利益は57.0%増の34億円と増収増益の見込みだ。主力の法人向けカタログ通販はコピー用紙、クリアホルダーなどの値上げが奏功した。ヤフーと取り組んでいる個人向けネット通販は、顧客数を20万人増やした。食品や化粧品など日用品が好調だった。

 アスクルは最大で140億円の自社株を取得する。上限は340万株で、取得期間は9月30日まで。これにより、ヤフーが保有するアスクル株式の議決権の割合は41.9%から44.6%に高まる。ヤフーは国際会計基準を採用しており、同基準に照らすとアスクルはヤフーの子会社になる。

 下着のカタログ通販で一時代を築いたセシールは、09年にフジテレビが買収した。13年7月にフジ・メディアHDが系列のテレビ通販のディノスとセシールを合併し、ディノス・セシールとなった。

 J.フロントが千趣会を持ち分法適用会社に組み入れたことで、カタログ通販大手はすべて大手企業の傘下に入ったことになる。
(文=編集部)

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