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クールジャパン機構、巨額税金投入で成果なし、累積赤字97億円…出資先から提訴も

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「Getty Images」より

 官民ファンドクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)は、日本の食文化やエンターテインメントの海外進出を後押ししている。鳴り物入りで発足して5年たったが、失敗が目立つ。

 クールジャパン機構と組んで米国で「日本茶カフェ」事業を展開する長崎県の企業グループが、「機構が一方的に運営会社を清算しようとして損害が出ている」と主張して、約4000万円の損害賠償と出資契約の無効確認を機構に求める訴訟を東京地裁に起こした。提訴は9月11日付である。

「訴状によると、機構は昨年以降、事業赤字などを理由に運営会社の解散を迫り、今年4月には米国の裁判所に清算を申し立てた。長崎側は、機構から不相応に大きな組織や新ブランドの商標登録を要求されて費用が膨らんだにもかかわらず、今度は運営会社を無理やり清算させられようとしているとして、出資時の契約に違反すると主張する」(9月22日付朝日新聞九州版)

 クールジャパン機構は2015年4月、長崎県内の企業グループが連携して米国で展開を進める「日本茶カフェ」事業に2億6000万円を出資すると発表した。クールジャパン機構としては12件目の出資案件で、地方の中小企業への出資は初めてだった。

 この事業に取り組むのは、日本茶を輸出するマエタクを中心に、カステラの製造・販売の文明堂総本店、波佐見焼の白山陶器、長崎県貿易公社、十八銀行など計12社で設立したグリーンティーワールドホールディングス(HD)。同HDとクールジャパン機構が共同出資して、米国で日本茶専門のカフェ事業を展開する事業会社、グリーンティーワールドUSAを設立。総事業費は5億2000万円で、HDが50.1%、クールジャパン機構が49.9%を出資した。

 日本茶カフェでは、日本産茶葉を使った、せん茶、ほうじ茶、抹茶エスプレッソなどの定番に加え、炭酸と日本茶を組み合わせたオリジナルメニューを3~4ドルで提供する。茶器に長崎県の波佐見焼を採用、サイドメニューに文明堂のカステラを用意するなど、長崎県に縁のあるものを揃えた。

 米カリフォルニア州に1店舗を出し、10年間で米国内に50店舗の展開を目指すとし、機構は「地方企業が連携して海外進出を進めるモデルケースにしたい」と意気込んでいた。

 16年7月、米ロサンゼルス、ベニスビーチに1号店をオープンした。だが、クールジャパン機構と長崎連合のジョイントベンチャーはあっけなく終わる。クールジャパン機構そのものが失速したからだ。

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